杉並区で最高レベルの露天風呂を満喫—高円寺パンディットで禁煙を完成させる計画[下]-(松沢呉一)
「銭湯までの非公開禁煙トーク・イベント—高円寺パンディットで禁煙を完成させる計画[中]」の続きです。
吉の湯に到着
禁煙トークをしているうちに吉の湯に着きました。周辺にはこれと言った目印もなく、なんの変哲もない住宅街ですが、その中に忽然とスーパー銭湯風の建物が現れるこの佇まいは記憶にあります。
自転車が多数停められていて、駐車場もあって、遠くから来ている人が多そうです。
靴の鍵とロッカーの鍵を交換する方式です。ボディソープとシャンプーは備え付けられておらず、希望者はフロントでパックのボディソープとシャンプーをもらえます。ボトルで備え付けた方が安上がりだと思うのですが、何か理由があるのかもしれない。
露天風呂のことくらいしか記憶になかったのですが、洗い場はとくに特徴はなくて、覚えてなかったのはもっともか。特徴があるのは露天風呂です。格子の天井があるので、夜空が見渡せるわけではないのですが、広々としています。
そこにサウナと水風呂があり、サウナ利用者は椅子に腰掛けて涼めるようになってます。サウナーにはたまらんでしょう。
私の記憶ではポツリと壺湯がふたつあって、この壺湯が麻布から運んできた黒湯を使っていたと思うのですが、麻布黒美水温泉は現在土曜日だけ。土日は朝8時から11時までの朝湯もやってます。
また、壺湯以外にも浴槽があり、この記憶はない。忘れただけなのか、新たに設置したのか。
「この露天風呂はサイコーですね。480円で入れるんだから安いですよね。誰かが誘ってくれないと絶対に来なかったので、誘ってくれてよかったです」
と奥野君も喜んでます。
「オレもどんな銭湯だったか忘れていたけど、ここはまた来てもいいな」
電気風呂もありますので、言うことなし。
奥野君は「そんなに混んでもいなくて、ちょうどいいですね」と言っていたのですが、それは小杉湯と比べるからです。まあまあの混み方で、しかも、サウナ目当てに遠くから来ている若い世代が多くいました。大きな声では言えないですが、ゲイ多いと思います。ハッテンできるような場所はないので、たまたま集まっているだけかと思います。
銭湯イベントは難しい
帰りは銭湯の話も少ししました。
「高円寺と言えば小杉湯だけど、ちょっと足を伸ばせばこんなにいい露天風呂があるんだから、もうちょっと視野を広げた方がいいよね。もうここだと高円寺の範囲ではないけどさ」
「そうですよね。僕ももっと早く知っておくべきでした」
「ここはスーパー銭湯スタイルだけど、行きたくなる銭湯って結局設備が充実していたり、露天風呂が広かったり、天然温泉だったりで、ノスタルジーと関係がない。ノスタルジーではないところで人が来ることちをやれば今も銭湯は十分やっていけるはずだよね。ただ、メディアはノスタルジーばかりを取り上げるから、潰れる方向になってしまうのが難点」
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