松沢呉一のビバノン・ライフ

COP26の影響を路上で確認—国連世界食糧計画(WFP)が大惨事の到来を警告-(松沢呉一)

 

沈むツバルからのメッセージ

 

vivanon_sentenceCOP26に向けたツバルの外務大臣サイモン・コフェからのメッセージが話題です。

 

 

 

 

各国のメディアで大きく報じられていますが、オリジナルの映像は見当たりませんでした。

なお、ツバルは今にも沈みそうな国家として一時騒がれましたが、実際にはそこまで逼迫はしておらず、過剰な扱いをされたようです。ただ、将来的に島の大半が沈む可能性はあります。

このように、何かと話題は多くて、COP26開催中にも、ボスニアなどで洪水が発生して、COP26を盛り立てています。

 

 

 

日本のメディアでも俄然COP26にからめて気候変動の報道が増えた感がありますが、一般的な感心はどうなんでしょうね。

 

 

炭素と尿素と来たら地球温暖化

 

vivanon_sentence昨日のこと。道を歩いていたら喫煙所ではない路肩でタバコを吸う2人組がいました。けしからんな。私はなんとかCO2を拡散させないように吸い込もうとしたのですが、距離があったためにうまく吸えませんでした。

彼らは化学関連の会社に勤務していていて、たまたまこのふたつが話題になっていたのかもしれないけれど、「まだ大丈夫じゃね?」という言葉もあったので、地球温暖化のことだと思います。

なにを基準に「大丈夫」と判定するのかによりますが、20代と思われる彼らが半世紀あとに生きているとしても、その頃までに人類は相当に厳しいことになっていると思うんですよね。

干ばつと水害が今年の2倍の数と規模で起きたとしたら、穀物不足は今年の4倍くらいになって、穀物と、それらを飼料とする家畜の価格も跳ね上がります。現在でも、マダガスカルだけでなく、アフガニスタンの難民や難民化まではしていない市民が続々餓死しているようです。子どもたちがかわいそうですけど、もうどうしようもない。

ベラルーシは国内にいる難民(おそらく多くはシリア難民)を追い出して、それをボーランドが国境で阻止しています。

 

 

 

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