松沢呉一のビバノン・ライフ

今回の発症はタバコをやめたせいかもしれないと医者に言われました—10日間自主隔離していた結果[下]-(松沢呉一)

病院に行ったら副鼻腔炎と診断されました—10日間自主隔離していた結果[中]」の続きです。

このタイトル通りのことを言われたのですが、医者が喫煙を勧めているわけではないので、誤解のないように。詳しくは本文参照

 

 

「新型コロナに感染していればいいのに」と思った

 

vivanon_sentence鼻の奥は炎症を起こしていますから、PCR検査用になんかつっこまれて無茶苦茶苦しい。

「目をつぶらないでください」

そう言われても目を閉じてしまいます。だいたい鼻の粘膜をいじっているのに、なんで目が関係するのやら。

そのあと鼻をかんだら、黄色い鼻水に鮮血がいっぱい混じってました。鼻水よりも血が多いくらい。粘膜が傷ついたみたい。どうしてくれよう。

感染していても自主隔離に留める、感染してもたぶん死なないのでワクチンは打っていないという話もしたのですが、それを諌めるようなことは医師に言われませんでした。本人の意思尊重派か、揉めるのを避けたのか。

医師もまた東京の現状から、また、私の症状から、新型コロナの感染は考えにくいと思っている様子ながらも、陽性だった場合はどうなるのかを早口で説明してくれて、東京都保健局作成の説明の紙をくれました。

あとでその紙を熟読して、「感染しているといいな」と思いました。宿泊療養の場合、看護師が24時間常駐し毎日の健康観察を行います」ということなので、副鼻腔炎の治療環境としては最適です。熱を出して寝込んでも、うちと違って寒くないし、黙っていても食い物が出てきます。タバコを吸っていたら無理だったでしょうが、今は部屋でタバコを吸えなくてもいい。おそらくWi-Fiも使えましょう。パソコンのせいかもしれないですが、うちのWi-Fiは接続が不安定です。副鼻腔炎が治るまではそこにいたい。

その前に感染経路の聞き取りがあるので、症状が出る前に会っていたモダンフリークス周りの人たちにも連絡が行きそうで、そこが面倒ですけど、ヤツらもいっぺん検査しとけばええじゃろ。

私が自主隔離を実施してきたのは医療施設が満杯になることを避けるためだったわけですが、今は空きがありますので、そうする必然性がないことをいまさらながらに認識しています。今回もとっとと病院に行けばよかったのです。ただの風邪としか思えず、まさか放置すると慢性化しやすい病気だとは想像だにしていなかったので、しゃあないですけど。

 

 

タバコと痰の関係

 

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薬を5日分処方してもらって帰ってきましたが、クリニックに行き、診断してもらい、薬を服用すると、自分が病人であるとの自覚が生じて、熱っぽさやダルさが今まで以上に増幅された感があり、このあと寝込んでまた夢をいっぱい見ました。

なぜかタバコを吸う夢を何度も見ました。ホテル(療養用のホテルからの連想でしょうが、旅行で行ったホテルという設定)でタバコを吸える場所を探す夢や駅構内で若いヤツらとタバコを吸う夢。コソコソしながら吸ったので、そんなにおいしくはなかったな。

おそらく医師とこんなやりとりをしたためだと思います。

PCR検査のあとだったと思いますが、最後にどうしても気になっていたことを私は聞きました。

「今も出ますが、タバコをやめたら痰が出るようになったんですよ。それまでそんなには出なかったのに、どういうことかなと。副鼻腔炎に関係あるんですかね」

「タバコをやめると、体が元に戻ろうとして、悪いものが全部外に出てくることがあります。痰も副鼻腔炎も禁煙したためかもしれないですね」

タバコはやめない方がいいのです。とまでは言ってなかったです。ざっくり言えば、これは体が正常化する過程で起きることらしい。

 

 

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