松沢呉一のビバノン・ライフ

米国6州を襲った巨大竜巻の特性は「季節外れ」—なぜ人類は遠からず滅亡するのかを身の周りから考える-(松沢呉一)

 

今回の竜巻は「史上最大」ではなく、「史上最大級」

 

vivanon_sentenceケンタッキー州など米6州を襲った竜巻は「史上最大級」。まだ藤田スケールでの規模は発表されていないですが、最大規模のF5の可能性があるってことでしょう。

 

 

今回は起きたのが夜なので、鮮明なリアルタイムの映像は撮れてないですが、以下のトルネード・ハンターの映像は、巨大な竜巻の怖さが十分に伝わります

 

 

 

次々と40以上の竜巻が発生し、死亡者も100名を超える見込みということで、いかに凶暴な竜巻だったかわかりますが、調べてみると、過去にはもっともっと規模の大きな竜巻が起きています。

1925年3月18日にミズーリ州、イリノイ州、インディアナ州を襲った竜巻では695名が亡くなっています。死亡者の数では、今回の竜巻は米国竜巻史上、10位に入るか入らないかの規模です。

以下は英語版Wikipedia「Tornado records」より(自動翻訳)。

 

 

という意味では、「いつもの竜巻」であって、気候変動とは関係なさそうですが、日付を見てください。上位25位まではすべて3月から6月までに起きています。春から夏にかけてが北米での竜巻のシーズンで、今回の竜巻はシーズンではない時期に起きた点に特性があり、この点が気候変動によるものと言われています。つうことは、今後も米国では同様の竜巻がシーズン以外でも猛威を振るう可能性があります。

日本でも今年の11月9日に千葉県富津市で、翌10日に長崎県平戸市で建物に被害を残す竜巻が起きてます。海上など人が住んでいない場所で大きな竜巻が起きることはありますが、日本で民家のあるところで続けて大きな竜巻が起きることは珍しい。これも今後恒常化していくことが推測できます。

 

 

ADHD的うっかりの解消法

 

vivanon_sentence私はすでに「今世紀中に人類が滅亡することは避けられない」と思っているわけですが、そのことを全然関係のない場面で確認することがよくあります

先週、モダンフリークスの事務所に行った際に聞いたのですが、福田君はまたも直前まで覚えていたのに、他のことをしている間に歯医者の予約を忘れてしまい、時間になってから気づいてキャンセルしたそうです。この前も同じパターンでキャンセルしたんですよ。困ったヤツです。

ここまで連続することは私はないですけど、気持ちはよくわかります。目覚まし時計でも、スマホやPCのスケジュール帳でも、出かける直前にアラームが鳴るようにセットしておけばいいのですが、「そこまでしなくてもわかるだろ」と自分をなお信じてしまいます。それが間違いです。

そんな話を聞いて、「ダルいので帰るか」と靴を履いたところで、福田君に「スマホを忘れてますよ」と注意されました。ソファの上に置いたままでした。この前も喜多方ラーメンの店で忘れそうになったんですよ。私も困ったヤツです。鎖かヒモでつないでおくしかないのですが、「そこまでしなくても」と自分をなお信じてしまいます。

 

 

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