マクドナルドでポテトのM・Lサイズがしばらく発売中止になる原因はカナダの洪水—着々気候変動が私らの生活に押し寄せてくる-(松沢呉一)
マクドナルドのポテト不足問題
マクドナルドが、明日24日から30日までポテトのMサイズとLサイズの販売を中止すると発表したことが話題になってます。
2021年12月21日付「東京新聞」
「Sサイズが買えるんだからいいじゃないか」と思うんですけど、イモをたらふく食いたい人っていますもんね。この話題で、ふだんポテトを頼まない人までSサイズを頼んでポテト不足を加速させそうです。
私はハンバーガーにイモは必須ではないですけど、高円寺駅南口にある居酒屋のフライドポテトは必須です。味つけがうまい。何の味だろうと思って、店員から聞き出したところ、焼肉のタレでした。上から軽くかけるだけ。家でやってもうまいので、お試しください。
家ではけっこうイモは食うのですが、数日前、業務スーパーに行って、「あれ?」と思いました。1キロ入った冷凍ポテトはいつも3種類はあるのに、1種類しかありませんでした。それも数が少ない。オランダ産を買えたからよかったけれど、どうしたんかなと思っていたら、イモ不足なんですね。
ジャガイモは国産も北米産もアジア産もヨーロッパ産も日本には入ってきていますが、日本のマクドナルドは北米産のみを使用していて、それがストップしています。北米のアジア窓口であるバンクーバー港が機能麻痺状態になっているためです。
これもまた気候変動が原因
11月にカナダ・米国にまたがるエリアで大規模な洪水がありました。洪水のチェックが日課になっている私でありますから、この洪水もチェックしていましたが、規模が小さいと勘違いしてました。
台風やハリケーン、竜巻であればそれぞれに規模を示すグレードの数字があるわけですけど、洪水はそういったものがないので、私は被害で大きさを判断します。死者数や被災者数、被災家屋数です。
11月のバンクーバーの洪水は当初死者 1名とされていたはずで、たいしたことはないと判断してました。最終的には5名死亡ですが、それにしたってたいしてことはない。
しかし、改めて調べてみたら、被害は甚大でした。
以下のニューヨーク・タイムスがその被害の大きさをまとめています。
2021年11月21日付「The New York Times」
はっきりタイトルに「気候変動によって(by Climate Change)」と書かれています。
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