ウクライナ二題—プッシー・ライオットのナディアが呼びかけたウクライナへの寄付/続・ロシア兵の死者数-(松沢呉一)
「ウクライナ三題—ジンジャー(Jinjer)からのメッセージ/プーチンとヒトラー/ウクライナ兵とロシア兵の死者数」の続きです。
ナディアが呼びかけた募金の金額
あれだけプーチンを批判していきたからには、プッシー・ライオットはなんかやっているだろうと思ったら、ナディアはウクライナへの募金を呼びかけていて、3月1日現在、4.265.000ドルを集めています。4億円ですよ。火炎瓶じゃなく、手榴弾をいっぱい買えます。人道支援の資金でしょうけど、不足してきている食料を買えます。
世界中に、いかに怒り狂っている人たちが多いのか、この金額が物語ります。
Facebookのプッシー・ライオットのアカウントではウクライナのことには触れられておらず、2月22日の投稿で、メンバーのマリアが今も投獄されていることが書かれています。
国外を拠点とするナディアと違って、マリアはロシアに留まって、演劇を中心とした活動をやっていて、プーチン批判も続けています。投獄の理由は7年前のSNSの書き込みらしいのですが、プッシー・ライオットのメンバーであることが考慮されての投獄でしょう。
彼女は今回の投獄前から、モスクワから離れることができないようにされ、足に発信機をつけられて、つねに居場所を把握されていたそうです。ロシアで政府に楯突くとこうなります。
プッシー・ライオットの新譜
音楽活動はナディアが担当で、1月22日にYouTubeに以下を出しています。
エロ表現がひっかかったか、年齢制限がついているため、YouTubeに飛んでください。
性差別についての新しいプロジェクトの第一弾とあって、SM的な表現を使って見せていこうとしているようです。聖水が見事に聖なる泉から湧き出ているのが素晴らしい。これが原因か。アナル・プラグが原因か、年齢制限をつけられてしまいました。しかし、直接的なエロ表現は何もなされていません。YouTubeのロシア化。
ロシア兵の死亡者は4,000人と主張するブルガリア人ジャーナリスト
ブルガリアのジャーナリスト、クリスト・グロゼフは3,000人から4,000人のロシア兵が死んでいると言っています(数字に開きがあるのは時間経過のため。2月28日の時点で4,000人)。ウクライナの大統領府がロシア兵の死者を3,500人と発表したことと符合します。
(残り 1215文字/全文: 2302文字)
この記事の続きは会員限定です。入会をご検討の方は「ウェブマガジンのご案内」をクリックして内容をご確認ください。
ユーザー登録と購読手続が完了するとお読みいただけます。
会員の方は、ログインしてください。
外部サービスアカウントでログイン
Twitterログイン機能終了のお知らせ
Facebookログイン機能終了のお知らせ