ヴォルティススタジアム

【コラム】今季限りでチームを離れる小林伸二監督。

今季限りの退任が発表された小林伸二監督。ホームラストマッチとなった。

今季限りの退任が発表された小林伸二監督。熊本戦はホームラストマッチとなった。

小林伸二監督との契約満了に伴い、来季は契約更新しないことが11月12日付で発表された。

その日、メディア陣の前に現れた小林監督は「契約ですから、終わりもあります」と言葉にした。プロである以上、結果がでなければ仕方がない。そういうことなのだろう。(第41節を負えた時点)結果としては後半戦だけで10勝を挙げる怒涛の巻き返しを図ったものの、前半戦の3勝という結果が大きく響いた。

とはいえ、前半戦のままズルズルと行きかねない状況もあった中で、焦れることなくチーム作りを続けられたことは大きい。小林監督も「今季は色んなチームが(成績不振を理由として)監督を交代する中で、私は続投をさせてもらったことに感謝しています。クラブも選手・スタッフも頑張ってくれました」と振り返る。その言葉からすれば、徳島としても他クラブと同様に監督へ矛先が向かう時期があったことはうかがい知れた。しかし、「途中の厳しい時には社長にもよく体を張ってもらったなと感謝しています」とフロントも小林監督とともに最後まで戦うことを決めた。

岸田一宏社長にも話を伺ったが「そのように努めたことは間違いないです」と監督交代劇の可能性はあったようだ。おそらく引き分けと敗戦が続いていた6月前後のことだろう。だが、「(小林監督が)最後まで諦めずにチームや選手を牽引して、支えてくれていることは痛いほど伝わっていました」と最後まで指揮官を信じた。結果としては最善の選択となり、チームの奮闘もあって後半戦の健闘へとつながっていった。常に継続させるということが正しいとは言わないが、何かあれば直ぐ辞めさせることを繰り返す時代に一石を投じ、同時に結果も出した判断は素晴らしかったと思う。

ただ、目標を達成できなかった点に関しては、当然のことながら小林監督も自責の念に駆られている。

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