ヴォルティススタジアム

【コラム】意地とプライドをかけたバトル、『東四国クラシコ』

今季2年目となる徳島×讃岐との決戦。昨季の対戦成績は1勝1分で勝ち越している。しかし、第4節を終えた時点での成績は讃岐に大きく先を越された。徳島は1分3敗、讃岐は3勝1分。徳島としては『東四国クラシコ』を機に上昇するためにも、勝利が求められる大事な一戦。

昨年の東四国クラシコ@丸亀。試合終盤の劇的なゴールで徳島が勝利した。

この注目の一戦を目前に控え、長島裕明監督は「今、ファン・サポーターの皆さんに心配をかけていると思います。皆さんを安心させてあげられるチャンスだと思っています」と意気込む。今節こそはアグレッシブな戦いを勝利という結果に結びつけるべく着々と準備を進めている。キャプテンの濱田武は「今年は去年よりも攻撃の質は高くなっていると思います。崩せる自信もポテンシャルもあると思うので続けていくだけです」と堅守を誇る讃岐にも真っ向勝負を挑む。守備を統率する石井秀典も「4試合を終えましたが、最初にいい流れの時間帯はあります。それをいかに継続できるかです。アグレッシブにどんどん行くことができればいいと思います」と言う。

当然、勝利できていないことに関しては「4戦終えて勝利がないということはチームとしては良く無いですが、いいところは続けていきたいです」(濱田)、「勝てていないということには、みんな危機感を持ってやっているというのは強く感じます。各々でも話をしますし、練習中にもそういう話は出ています。そういう部分を突き詰めてやっていかなければいけないと思います」と現状を良しとしている選手はいない。だからこそ、長島監督が開幕前から何度も口にしてきたように、恐れずにやり続けるしかない。


振り返ると新体制発表会で冨田大介は壇上に立ち、こう話した。「昨年末の謝恩会で長島監督は徳島ヴォルティスに今必要なものは『まとまり、一体感』という話をされました。そのまとまりには、それぞれ一人ひとりの当事者意識が大事だと僕は思っています」。そして、「昨年の成績は当事者意識の低さが原因の1つではないかと私は思っています」と続けた。今季、冨田が話したあの言葉を忘れている選手はいないはずだ。だからこそ、今週も選手たちは各々に言葉を交わしながら、当事者意識を持って準備し続けている。当然、勝負はそう甘くはない。それでも、チームが全力で戦うというなら、全力で応援・サポートしたい。

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