ヴォルティススタジアム

『ティーンズ四国ダービー』のみどころ:マッチプレビュー(1)

今回は『ティーンズ四国ダービー』の前哨戦ともなった、第41回日本クラブユースサッカー選手権(U-18)大会四国大会の模様を振り返りつつ、マッチプレビューをお届けする。

全国大会出場を懸けた戦いとなった、第41回日本クラブユースサッカー選手権(U-18)大会四国大会の対戦は、約1ヵ月前の6月3日(土)に徳島スポーツビレッジにて開催された。

第41回 日本クラブユースサッカー選手権(U-18)大会 四国大会でのスターティングメンバー

試合のレポートはこちらの記事に譲るが、試合の流れやペースの握りあいなども試合中に変わる、激しい戦いとなった。序盤からボールを支配して試合を作ろうとしたのはヴォルティスで、今回の対戦でもその流れは変わらないだろう。

ボールを支配して崩しに掛かった時に、上手くセットプレーからもチャンスを作って押し込み先制につなげることに成功したのが前回対戦で、そこまでの経過はヴォルティスにとっては非常に良い形だったと言えるだろう。

愛媛は堅守からのシンプルな攻撃や、プレッシングなどのハードワークを継続することが出来ることが見えたのも前回対戦だった。先制を許した後に、FW木田の力強さを活かして同点に追いつき、一気に逆転まで行くと、そこからは耐えるサッカーになったが粘り切った。

円陣を組む選手・スタッフたち

後半開始からは実際、愛媛の3点目が入る73分までほぼ愛媛陣地で試合が続く展開だった。藤原や桒原が何度もこじ開けようと、突破やパス交換を試みるがことごとく跳ね返されてしまっていた。ヴォルティスは押し込みこじ開けることを続け、愛媛は耐えてカウンターを狙うという図式がはっきりしていたところで、次の得点を取ったのが、愛媛だった。どちらに転んでもおかしくない状況で木田が抜け出してハットトリックとなるゴールを決めた。

そこに焦りが生じて更に前がかりになったヴォルティスに対してもう1点奪って4-1での愛媛の勝利となったが、90分間の中で、試合の流れが大きく変わるとともに、ヴォルティスが試合の転機となったプレーや時間帯で愛媛に上手く上回られた印象だ。ヴォルティスとしては、試合運びや内容は悪くなく、チャンスを作り出すためにボールを保持していた。だが、堅守を誇る愛媛の勝ちパターンにはまったという形だろう。

ヴォルティスにとって『ティーンズ四国ダービー』では、目指すサッカーを続けて、得点を奪い切りたい。羽地監督は「しっかりボールを持ち出して数的優位を作ってというところで、少しこの大会のプレッシャーや相手の強さというのがあって、やれなかったと思います。その中で1点取れたのは良かったのですが、相手のパワーを跳ね返すことが出来なかったという前半になりました。
1点ビハインドのまま後半を迎えて、相手の足が止まって来て得点のチャンスがありましたが、そこで取り切れずに相手のカウンターを浴びることとなりました。得点を取りに行ったので、仕方ない部分もありますが、得点を取り切れなかったのも自分たちの詰めの甘さかなと思います。」と前回対戦については反省を込めて話をしたが、次戦に向けては「こちらは攻撃的に常に得点を狙って、終始主導権を握るような試合をしたいと思っています」と話しているように、力強く愛媛の守備を崩しに掛かるはずだ。

プリンスリーグは約2カ月間の中断後となった6月24日(土)に第5節をおこない、再開初戦をヴォルティスは5-0で香川西高校に勝っており、愛媛FC U-18は1-0で松山工業高校に勝利した。この結果、得失点で順位が逆転し、ヴォルティスが首位で『ティーンズ四国ダービー』に臨むこととなった。

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