ヴォルティススタジアム

Number8 |背番号8座談会(倉貫一毅×青山隼×岩尾憲)完全版

キャプテンを務めて徳島ヴォルティスの礎を築いた倉貫一毅さん(現・徳島ヴォルティスユース監督)、クラブ初のJ1昇格の原動力となった青山隼さん(現・役者)、現・キャプテンの岩尾憲選手。ざっくばらんに過去と現在を語る。

クラブが個人会員さま、法人会員さまに発行している『Club VORTIS』。10月に発行されたVOL.048の中で『Number8 |背番号8座談会』という企画を実施しました。情報が盛りだくさんすぎて誌面上ではすべてを掲載できなかったため、フルバージョンを『ヴォルスタ』で一挙公開します!
(取材日|2019年8月某日)

倉貫 レジェンド8番という企画な。青山レジェンドやったっけ?
全員 (笑)。
青山 そういう話もね。
倉貫 歴代8番企画でね(笑)。

――岩尾選手から、お二人の存在は?

岩尾 一毅さんは現役時代に何年在籍されていましたっけ?
倉貫 3年半やな。
岩尾 クラブハウスの観覧室には一毅さんがキャプテンマークを巻いている写真がありますけど、実際のプレーはあまり観たことないんですよ。
倉貫 対戦もないしな。
岩尾 昔の京都でプレーしていたときの印象が強いですけど、僕は学生でした。
倉貫 2回目に在籍した京都のときは?
岩尾 そのときは湘南でプロ1年目です。
倉貫 いま、何歳やっけ?
岩尾 今年31歳になりました。
倉貫 あお(青山)は何歳?
青山 31歳です。学年は憲の1つ上です。
倉貫 あおが31歳! 考えられへん。若いイメージしかないもん。あれ、質問に全然答えてないよな(笑)。話、逸れてる!?
全員 (笑)。
岩尾 現役時代をイメージするのは難しいですけど、一毅さんはキャンプで一緒に練習してくれたりしています。それを観て「めっちゃできるやん!」って思いました。「もう1度戻ってくれません?」って打診したことがあります(笑)。
倉貫 本気の顔で言うてたもんな(笑)。自分が楽するためやろって思ったけどな。まぁ狭いポゼッションくらいはできたけど、広くなると無理やで。
岩尾 青山さんというか、いまは「あおくん」と呼ばせてもらっています。あおくんとはトミさん(冨田大介選手※2015-17在籍)経由で知り合いました。引退されてからだったので、僕が知っているのは俳優・青山隼です。

――岩尾選手についてどう思いますか?

倉貫 お前から(青山)喋った方がいいんちゃう? 俺の話長いから。
全員 (笑)。
青山 僕が偉そうなこと言うのもなんですけど・・・。中心選手ですし、一毅さんと似ている部分があると思っています。ポジション的にもそうですけど、バランスを取りながらプレーして、2人は重なる部分があるんですよね。憲のプレースタイルに、めっちゃコーチングして、人を動かすのを足すと一毅さんって感じですかね。憲は自分のスタイルを貫きながら、全体のバランスを観る感じ。寡黙タイプという印・・・。
倉貫 !! 俺がおしゃべりってことやな。
青山 これで、一毅さんのお話が長いにつながるかと。
倉貫 タレント気取りか! 上手く回しましたみたいな。
青山 (笑)。憲はサッカー以外でもヴォルティスに対して、いろんなことを考えて動いている印象があります。「今後ヴォルティスをどうしていこうか」って。まぁ、どうしていくって言っても僕らが動かせるわけではないんですけど。
岩尾 うん。でも、勝手に喋ってますよね。
青山 ビジョンを持っている選手。ピッチ内外で影響ある中心選手だと思います。
倉貫 ここから俺の長い話が始まるわけやな。
岩尾 一毅さん、この厚みの冊子なので(笑)。文字数の限界あるでしょ。

――倉貫さんのお話は、ほとんどweb版になると思います・・・。

全員 (爆笑)。
倉貫 先に宣言されてるやん!
倉貫 憲の話に戻ると、俺らと比べられるレベルではないと思う。ピッチ内外問わず、俺がやっていた以上のほとんどの仕事をやってるんちゃうかな。例えば俺は守備のときにヘディングで競ることもせんかったし、セットプレーで競ることもせんかった。クロスに対してCBが釣りだされたところに落ちてカバーもしてる。現代のボランチのイメージ。CBのポジションもある程度こなせないと、現状のサッカーではなかなかやれへん。そう考えながらユースでボランチを育てている中で、憲は既に体現できている。それは、身長とか云々ではなくてね。でも、憲が徳島に来た時は、そんな感じじゃなかったやん? もう少し前に出てプレーしていたり。
岩尾 そうですね。
倉貫 現代のボランチっぽいプレーもできるし、前で攻撃参加もできる。そんな選手に何か言うのはおこがましい。
岩尾 やめてくださいよ(笑)。
倉貫 プレイヤーとして昔の自分と比べたときに、やっぱりサッカーがどんどん進化しているって思うわけよ。その中で選手もどんどん進化しているんやなってあらためて感じる。憲も1年目より、2年目。2年目よりも、いま。そうやって進化していっている。すごいなあって思う。それが一番正直な印象。
青山 タイミングがずれていて良かったですよ。チームメイトにいたら、僕は出場できていなかった。ただ、僕は一毅さんに育ててもらいましたけど、憲にも育ててもらえるなって思っています。
岩尾 いやいや(笑)。おかしいでしょ!
青山 僕は自由に走り回って、ボールを奪っていました。それを「はいはい。行ってこい」と動かしてくれていたのが一毅さん。憲もそういう側面を持っていると思うから。
倉貫 せやろ! あのときは気付かへんのよな。他のチームに行ったら、わかるやろ!?
青山 レッズ行ったら、そういう人がいないって(笑)。冗談です。もちろん、いるんですけど、やっぱり一毅さんってすごかったなって感じたのも事実です。
倉貫 俺の隣は出世していくねん。
岩尾 僕も隣じゃないですけど、たくさん出世していく(笑)。
倉貫 チームの足りないところを微調整する仕事が多いな。
岩尾 確かに。
青山 じゃぁ、2人が似ているという意見当たっていますよね!

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