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無料記事 2012_J1第25節【清水エスパルスvs.FC東京】<今週のピックアップ> 石川直宏(2012/09/18)

「ニアの上を射ぬくイメージだった」
前半21分に石川直宏が放ったシュートはクロスバーを叩き、ゴールならず。このシュートが、この日のFC東京にとっては初のシュートであり、石川にとって唯一のシュートであり、ファーストハーフに二本しか撃てなかったシュートのうちの一本だった。
27分には自身をマークする相手をドリブルでかわし、ペナルティボックスに切り込んでグラウンダーのラストパス。ルーカスのダイレクトシュートを演出した。最初の45分間に放たれたわずか二本のシュートはともに石川から生まれた。

前半、なかなか清水エスパルスの守備を崩せない状況で、石川が絡んだプレーだけが得点の匂いを漂わせていたが、さほど有効活用されず。後半31分に羽生直剛との交替でピッチを退いた。
試合後の表情は厳しく、話の端々に危機感が漂った。

もう何度も経験していること。はっきり言ってもったいない

──ルーカス選手にパスを出した場面は完全に崩しましたね(加賀→梶山→徳永→梶山→石川→ルーカス→石川ドリブル→ルーカスシュート)。

石川 三人目の動きは練習からやっていましたし、特に相手のセンターバックと左サイドバックのあいだのスペースはチャンスになっていたので、ナビスコでも。そこでターンして、というシーンは、特に前半は多かったかな。後半は全体的にいろいろな場所からリズムをつくれたので、チームとしても相手のウイークポイントを衝いて得点につなげたかった。

──清水は前半から(速く走り)飛ばしていた。

石川 そうですね。ああいうかたちで来ると思っていました。グラウンドはよかったんですけど、思ったよりも水が撒いてあったので、ボール(の転がる距離)がちょっと伸びたりとか、トラップミスが起きたり、ということがあって。
そんなにナーバスにならなくともよかったんですけど、けっこう、ミスを引きずるところがチーム全体にあった。最初はそんなにやられてもいないし、ネガティヴにならずにもっともっとチャレンジすべきだと、ピッチにいて思いました。

──チームとして調子が悪そうでもないし、精度が極端に悪いわけでもない。それでも前半がうまくいかなかったのは、所謂入り方に原因があるんですか?

石川 入り方は、前回の天皇杯もそうだし、ナビスコもそうだし、はっきり言ってもう、何度も経験していることなので、それはもう修正しなくてはいけないと思う。相手もそれ以上に(強く速くプレッシャーをかけに)来ていたということはあるんですけれども、ただ、そう来ることはわかっていたわけで、そこでどういう対応ができうるかは考えないといけなかった。
同じことの繰り返しで、それで点を獲られてもいるので、はっきり言ってもったいない。自分たちのミスからやられているわけだし。そこは早く改善しないといけないですね。上に行くためにはそこを、こまかいところを、修正しないといけない。

──判定に異議を唱える場面もありましたが。

石川 チームとしてはアピールするべき部分もある。全部が全部とってもらえないのはわかっていますけれども、それだけぼくらは勝ちたいし、そういう思いは……べつに、文句を言っているわけでもなんでもない。こまかいところまでこだわって、戦いつづけたいとは、そういう思いがあったので。その際にイエローカードをもらえばもったいないことになりますけど。
とにかく結果を出して上をめざしたい。レフリーどうのこうのよりも、そういう思いが強かった試合でした、きょうは。

──ピッチを退く直前に腰を強打されたようですが、大丈夫ですか?

石川 打撲なので大丈夫です。そのときはちょっと痛かったんですけど、いまは大丈夫です。

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