青赤20倍!トーキョーたっぷり蹴球マガジン

【コラム】塩田仁史の情熱 常勝軍団となるために(2012/10/11)

勝ちますよ。大丈夫。余裕です

ナビスコカップ・ファイナルまであと半歩。セミファイナルのファーストレグを2-1と1点リードで折り返したFC東京だが、清水エスパルスの「1」が示す意味にはアウエーゴール数も含まれている。もしセカンドレグで清水が1-0にすれば、タイスコアでも清水が決勝進出だ。実質、リードは0.5点と考えたほうがよいのかもしれない。
まして1点ビハインドと手負いの状況で、成功体験に餓えた若き狼たちが、ホームのファン、サポーターの後押しを受けるとなれば、これは危険な状況だ。
「2012 Jリーグヤマザキナビスコカップ 準決勝第2戦」、対清水エスパルス戦を控え、ペナルティボックスからコーチングの声を響かせる「コントローラー」塩田仁史が、意気込みを語った。

「タイトルを獲ることがオレらの仕事だし、使命。全チーム、全選手がそう思っていると思うんですよ。
それはリーグかナビスコか天皇杯かわかりませんけれども、タイトルというものが重要で、そこに固執して8年、9年やっているわけで、またそのチャンスが巡ってきている。
またすばらしいファイナルの舞台に行きたいし、そこでもう一度優勝カップを獲りたい。何回獲っても、ナビスコは二回獲っているけれども、チームの歴史を築いていくうえで、もう何回獲得したとか、そんなことは関係ない。眼の前のタイトルは獲るべきだと思う。
いま近くまで来ているので、もうひとつ勝って、決勝に行きたい」

獲れるタイトルはすべて獲る、目前の試合一つひとつすべてに勝つ、それが勝者のメンタリティだ。塩田は勝者になるべき者の視点で語っているが、しかしそれは、自分たちが既に2004年の、まだJ1でメジャータイトルを獲っていない「挑戦者」だった、あの頃の自分たちではない、と認めているということでもある。
もう塩田は右肩上がりの、何もなし得ていない若者ではない。31歳相応の経験を持ったおとなの選手だ。
清水の若さは脅威ではないのだろうか? それが気になり、次のように訊ねた。

(残り 1995文字/全文: 2828文字)

ユーザー登録と購読手続が完了するとお読みいただけます。

ウェブマガジンのご案内

日本サッカーの全てがここに。【新登場】タグマ!サッカーパック

会員の方は、ログインしてください。

« 次の記事
前の記事 »

ページ先頭へ