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【選手コメント】2012 Jリーグディビジョン1 第30節 FC東京 vs. コンサドーレ札幌 <今週のピックアップ>石川直宏(2012/10/30)

久々の2ゴールでFC東京を大勝に導いた石川直宏。試合後は弁舌もさわやかに、長時間の取材に答えてくれた。その模様を余さずお届けする。

最後のところでの感覚のちがいはあった

「点差で言えば5点ですけど、1点、1点というイメージのほうが強くて、とにかくまずは先制点が欲しかったという部分で、1点目はかなり意識はしていました。
(自分のプレーは?)シンプルにプレーできたと思います。ボールのつなぎに入るところと、フィニッシュで終わるところのイメージが自分もよかったと思うし、チームと共有できたので、よかったと思います。
(1点目は?)多少スペースがなくとも、ワンツーで出して自分が出ていくことで、狭いなかでもプレーできるようにはなってきているので。ただそこでボールを獲られた瞬間、監督にも常に言われていることで、獲られた瞬間にもう一回守備をしろということは。そのかたちをぼくも意識してプレッシャーをかけられたしボールを奪えて、ゴールにつなげられて、よかったと思います。
(2点目は?)いつもあのかたちは狙っているんですけど、自分の動き出しが早かったり、ボールを持っている選手が顔を上げられなくて出せなかったり、ちょっとタイミングが合わないシーンがここ最近多かったんですけど、あのとき(2点目のとき)はモリゲ(森重真人)も顔を上げて見てくれていたし、ぼくもいいタイミングで走ることができた。ボールも、ほんとうにいい位置でフィニッシュを撃てたというか。ほんとうにいいボールだったと思います。
ボールが浮いているときにキーパーが出てこなかったのと、ディフェンスが寄ってきていたという部分で、逆サイドに流し込むイメージはその瞬間にはできたので。結果論かもしれないですけれども、ゴールを獲れるときというのは、そのゴールまでの一連の流れがイメージできるときだと思っています。イメージどおりでした。
(3点目は狙った?)狙っていましたね。でも無理やり行くというよりは、ひとつシュートで終わって弾かれたシーンがあったんですけど、ルーカスとネマ(ネマニャ ヴチチェヴィッチ)がいて、まずパスを選択はしたんですけど、そこのコースに相手がいたので、結果的に自分がシュートまで行ったというかたちであって。無理やりというよりは、自分のなかでいろんな選択肢を持ちながらのフィニッシュだったので。ゴールはできなかったんですけれども、そういう前に向かってのパワーは出てきていると思います。
(個人として250試合目を迎えてどうか?)やっぱり積み重ねだと思います、個人もチームも。こういう試合をやって、次がよくなかったとか(そういうことではいけない)……残り試合が少ないなかで、さらにいい内容で積み重ねていくことが、自分たちの意地でもあり、来年につなげていくことでもありますし。後ろ向きではなく前向きにチャレンジするなかで結果を求めていきたいと思います。
(ゴールを決めたあとの歓声は?)前日にもお話していたんですけど、ゴールをしてゴール裏に向かってというのは、望んでいたことだった。前半はああいうかたちでセットプレーからでしたけど、そういったところでも点が獲れるというのはチームの調子がいい証拠だと思うし。自分だけでなく全員が積極的にゴールを狙っていく姿勢が、90分常に表れていたかな、と。でも守備はおろそかにしないとか、そういうバランスも含めてほんとうにいい内容のゲームだったと思います。
(ゴールの味は?)病みつきになりますよね。ゴールをして勝つということが自分のなかでの仕事なので、逆を言えば仕事をしていなかったに等しいシーズン、最初は点が獲れていたんですけど……長いシーズンの終盤で、残り少ないですけど、全部自分のゴールで勝てるように、アシストも含め、チームに貢献していきたいと思います」

──先制点を獲れると試合も楽に運べる?

石川直宏 そうですね。そこがひとつ(うまい試合運びをするための)キーになっていた部分もあるし、そこが大きかったですね。余裕をもった試合運びができた。入りもよかったし、バランスもよかったし。

──いじわるな見方をすれば、最下位の札幌が相手だったから、ということもできるかもしれないんですが。

石川直宏 はい。ぼく自身も試合をしながら、そういうふうに見る人もいるのかなと、正直思っていたんですよ。でも、よく考えてみると、自分たちもそういう経験をしたときに、選手としてチームとしての意地もあるし、結果的に5-0という内容のなかで、途中で相手がキレたかどうかわからないですけど、入りとしては相手も(強い)気持ちを持って入ってきたと思うんですよね。
そういう最初の難しい時間に点を獲ったり、ゼロに抑えたりしながら、試合運びができたという部分で言えば……最後までぼくらが点を獲りにいって獲れた残りの得点場面での相手の集中力はわからないですけど、最初の立ち上がりの段階で、ぼくが評価するのは難しいですけど、でも相手の意地もあったし。いちがいに相手云々というよりは、自分たちもよかった部分があるとは、正直、思いますね。

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