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【選手コメント】2012 Jリーグディビジョン1 第33節 ガンバ大阪vs. FC東京 <今週のピックアップ> 高橋秀人(2012/11/26)

勝者のメンタリティが必要

あのガンバ大阪をわずかシュート6本に抑えたFC東京。全体をコンパクトに保ち、11人全員でよく守っていた。 それでも一試合平均得点数に近い2点を決めてしまうのがガンバのガンバたるゆえんなのだろうが、ただでさえ巧いガンバを相手に、正しい判断をつづけていなければ、3点目を獲られて負けていたかもしれない。勝てなかったことは反省しなければならないにしても、守備そのものは悪くなかった。

ガンバがひとつパスを出し、マークが動いてずれたその先を、いかにして守るのか。この対ガンバ戦に備えた入念な守備練習のときからボランチにいたのは高橋秀人と米本拓司だった。ふたりは全体のバランスと距離感を保つことに腐心し、結果として目立つプレーは少なかったが、黒子としてよく働いていた。 高橋は「きょうはあまり活躍できなかった」と言うが、その役割をこなしながらも、出せる局面では決定的なパスを狙っていたのだから、卑下する必要はない(もっとも、一所懸命に水準以上の働きをするのは当たり前で、そのうえでスーパーなプレーを見せなければという意識を持つのはよいことだとは思う)。

ともあれ、練習中から積極的に他の選手にも話しかけ、同じサイドのサイドハーフ、サイドバックと戦術のすり合わせをしていた彼には、いかにして自分たちがガンバに立ち向かったかがよくわかっているはず。試合後、守備を中心に、この日の内容について訊ねた。

──きょうは正確な判断をつづけるのがたいへんではなかったですか?

高橋秀人 やっぱりガンバは、ボールを持ったときに、いちばんいい選択肢が来るまで「ためる」ことができる。決め打ちしない、判断を三つ持ったなかでいちばんいい選択肢を選ぶことができるので、相手に読まれているのであればドリブルに切り替えられるし、そういう意味で家長(昭博)だとかヤットさん(遠藤保仁)はボールが獲りづらくて。ぼくとヨネ(米本拓司)で、なんとかヨコのスライドでがんばっていた感じはあります。 でも若干ロングボールに対して、チップキックでディフェンダーの背後に送るようなボールで、ウチのディフェンスラインがウラをとられていた部分があると思うんですけど、それはラインを高くしてコンパクトにするがゆえの現象だったので、そこまでやられている、という状況ではありませんでした。そのあとの寄せがしっかりしていたので、なんとか対応できたと思います。

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