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【コメント/レポート】高橋秀人ほか プレシーズンマッチ ザスパクサツ群馬対FC東京(2/24)(2013/02/27)

◆赤城颪(おろし)と戦った両チーム

2月24日の正田醤油スタジアム群馬は厳しい環境だった。メインスタンドから左を見ると山々に白い雪が被っていることがはっきりとわかる。13時04分キックオフという好条件ながら気温は2.4℃という極寒のコンディションで、ピッチには赤城おろしが吹きつける。

ファーストハーフの45分間は左にエンドをとったザスパクサツ群馬が風上。山から吹く風は右に流れ、FC東京が風下となった。
現象面だけをとると、東京はほとんどが足許への単発パスで、流動的な連携が見られず、ボールを持ってから考えているように見えた。
これは高橋秀人が言うように、風下で風の影響を受けないよう足許でのつなぎを優先した結果でもあろうが、キャンプ期間の疲労でまだコンディションが整っていない影響もあったのかもしれない。
この試合だけで、今季に東京がめざすサッカーとの隔たり具合を指摘して出来を云々するのは早計だ。しかし目先の結果を考えたときには、環境やコンディションは言い訳にしかならない。
足許、足許で動きがなく、相手の守備を崩せないことが、この試合に於ける問題であることには変わりはなかった。もちろん選手たちも手をこまねいているわけではなく、残りが10分か15分くらいになってから、なんとかして崩そうと、前後にタテの動きをつけて工夫しはじめたのはわかったが、得点には到らなかった。

群馬のフォーメーションは東京が苦手とする3-4-3。強気で(なにしろうしろの心配をしなくてもいい。5バックがピッチの横幅にしっかりと蓋をして保険となり、風下の東京が長いボールを蹴ったとしても風で押しもどされる)前からプレッシャーをかけてくる群馬に、当初、東京はペースを握ることができなかった。

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