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【レビュー/コメント】2013 Jリーグディビジョン1 第2節FC東京対柏レイソル(03/09)_第3報 試合運びの妙と全員サッカー 森重真人、長谷川アーリアジャスール、渡邉千真、権田修一(2013/03/12)

前節のシュート21本は打って変わって第2節のシュート本数は9本。しかもそれで3得点。FC東京は非常に効率のいい勝ち方をした。ファーストハーフは6本で2点、セカンドハーフは3本で1点。シュート3本で1点を決めている。ファーストハーフに比べてセカンドハーフのほうがシュートが少なくなっている点に注目したい。
東京は前半45分間のうちに2点を獲り、柏レイソルの反撃を警戒しつつ、じっくりとゲームを進めた。そうしてセカンドハーフも残り1/3となった後半33分にダメ押しの追加点。先行逃げ切り型の特徴が強く出た結果となった。
前節は前節で、先制された状況からの逆転勝ち。試合運びの拙さを再三指摘された昨季とは見ちがえるようだ。

試合運びが巧くなったのはたしかだが、やはりサッカーそのものが磨かれてきていることが非常に気になる。

試合後のミックスゾーンでは「全員で守ることができた」というフレーズがあちらこちらから聞こえてきた。「チームとして」云々、という言い方も多かった。
守備意欲、攻撃意欲が全体的に揃っていて、攻守に渡って連動が途切れることがなかったのは心強い。どのポジションでも足が止まる瞬間がなく、有機的に、流動的に、生き物のように東京イレヴンはうごめいていた。
三人めに入ってきた河野広貴までもが完全に東京色に染まり、機能していた。昨季までに加入した選手が改善され、新加入の東慶悟が滅私奉公と言えるほどに走る。
この、「トータルフットボール」の、練度の上げっぷり。継続と熟成というコンセプトは、大物外国人を連れてくるよりもよほど効果的に働いているように思える。

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