青赤20倍!トーキョーたっぷり蹴球マガジン

【無料記事/ニュース/レポート_画像満載】ハッピードリームキット“夢”企画開催! including TM対町田(2013/05/20)[3,136文字]

運動系種目の様子

 

練習試合で活躍の目立った河野広貴

 

※本記事は無料配信いたします

 

◆ニュース:HDK開催

Jリーグディビジョン1第12節で清水エスパルスに完勝、7位を堅持したFC東京は、興奮の余韻が醒めやらぬなかの翌19日、小平グランドにて「ハッピードリームキット」の選手参加“夢”企画を開催した。

11時キックオフの練習試合対町田ゼルビアFC戦(45分×2本)を2-2で終えると、前日の対清水戦に出場した選手たちがリカバリーに励み、15時には全選手が参加して開会式がおこなわれた。15時10分からは運動系種目6種目+その他2種目を実施。また開会式に先立ち、メディア参加型種目3種目が実施された。
番号と実施種目は以下のとおり。

1 “人生相談”選手にあなたの悩みを相談できる権利
2 FC東京が誇るGK陣と一緒にGKトレーニング体験
3 クロスからのシュートを打てる権利
4 選手とスピード競争!(短距離走)体験権利
5 試合翌日選手達が行うクールダウンと同様のメニューを体験できる権利
6 選手と一緒に体幹トレーニングできる権利
7 選手の試合分析を聞ける権利
8 選手と一緒にミニサッカーを楽しめる権利
10 練習後記者体験できる権利
11 応援番組小平取材同行できる権利
12 オフィシャルWEB映像撮影補助を体験できる権利
※「13 試合前ウォーミングアップ時にボール拾いをできる権利」は18日の対清水戦にて実施済。「9 阿久根社長のコーチングを受けられる権利」は19日10時から実施された

「選手の試合分析を聞ける権利」は、ミーティングルームにて高橋秀人が担当。2009年と12年のゴールシーンを動画で振り返り、主に「いかにしてゴール前でフリーになる状態をつくるか」という視点での分析をおこなった。ときに参加者の質問に答えながら解説をし、「1、2、3ではなく1、2でシュートを撃つことで相手にタイミングを読ませない」「いままでの練習の成果が見えるときがある。ゴールを“点”で狙うのではなく、“軌道”“線”が見える」と、選手ならではのディテールを伝えていた。

ミーティングルームへと向かう列

 

取材体験の様子

閉会式ではキャプテン森重真人が挨拶。
「ます、けが人がゼロだったのがよかったなと」
そのあと、しばしの間。何を言うのだろうとその場にいた全員が固唾を呑むなか、森重は「きょうはおつかれさまでした」とだけ言い、笑いをとった。
最後は選手会長の廣永遼太郎が閉会宣言。「いつもキーパー練習で受けているシュートのスピードを体感していただくなど、こういう機会はいままでありませんでした。ぼくらにとってもいい機会になりました」
そのとおり、ファンがいっせいに練習場やミーティングルームの隅々にまで入り、プレーをし、映像を分析し、取材に加わるのはいままでになかったこと。新しくなろうとするクラブの開かれた姿勢がうかがえる試みだった。安全性、実施時期など様々なハードルをクリアしての、一日がかりのファン参加イベントは無事に終了。ふれあいを深めるための一歩となったようだ。

閉会式にて、何かやれといじられる渡邉千真

 

ハイタッチでお見送り

◆レポート:一日記者体験

不肖わたくしめも「10 練習後記者体験できる権利」と題した一日記者体験のガイドを務めてまいりました。ここではですます文体でご報告をしたいと思います。

10時30分、いつもはFC東京U-18が練習や公式戦をおこなっている人工芝コートに、参加者のみなさんにお集まりいただき、ミーティングを開始。クラブ広報氏とともに趣旨説明、注意点やルール、取材の具体的な手法、この日のだんどりなどについてお話ししたのち、一同、練習試合開始直前に取材エリアへと向かいました。カメラを持参した方がほとんどでしたので、全員でコート内に入り、ピッチサイドのコーナー付近、スチールカメラマンの撮影ポイントに座り、撮影しながらメモをとることに。この日は45分✕2本、1本めは攻撃方向が向こうのエンドであり、かつ東京がほぼ一方的に押し込んでいたため、シャッターチャンスが少なかったのですが、こちらへと攻めてくる2本めはいい画を撮りたい放題状態。チームも、河野広貴からのクロスを平山相太がヘディングして外したあと、逆に平山が入れた低いクロスを河野が冷静に蹴りこんで先制(11分)、直後には中央に位置した左サイドハーフの田邉草民が右斜めに視野の広さを感じさせる見事なパス、これを右サイドに開いた河野が受けた時点でほぼ勝負あり、中央への折り返しを林容平が決めて2-0とリードする(12分)など好調でした。ただ、そのあと2失点して2-2で引き分けてしまったため、選手の心理面を考慮、田邉草民、林容平、野澤英之の三選手に、ミックスゾーンで話を訊くことにしました。

タテに突進する姿が印象に残った三田啓貴

 

落ち着いたゲームメークの田邉草民。視野が広く、センスのあるプレー。いつの間にかするすると仲に位置しては好パスを配給していた

 

ボランチで中盤の制圧に貢献した大竹洋平

 

飛び出しの迫力はそのままに、結果を残した林容平

 

ウラをとられる場面があったものの、長身を活かした跳ね返しなどセンターバックらしいプレーを見せた野澤英之

 

この日はTVメディアも企画に協力、参加者とともに取材した。写真はファンに人気の「ゆりっぺ」橘ゆりか

 

練習試合中の取材体験の様子その2

 

戦術分析会場にて直接ファンと対話する高橋秀人

タイミングが被らないよう、クラブ広報氏に各選手をつかまえていただき、確実に囲み取材ができるよう手配。事前に参加者のみなさんに「ふだんはボランチながらセンターバックで先発した野澤英之選手と、2本めに登場したFC町田ゼルビアのフォワード天野翔平は、FC東京U-18時代のチームメート」「田邉草民選手は中盤でいいパスを配給していた」「林容平選手は昨日のJ1公式戦でいい飛び出しを見せながら得点できなかったが、試合前にも触れたとおり、この練習試合でそのぶんを取り返すように決めた」と、ヒントになるインフォメーションを与え、質問を考えていただきました。
このトレーニングマッチ組の三人にはわたしから最初にひとつ問いを投げかけてバをほぐしたあと、参加者のみなさんに質問していただきましたが、そのあとリカバリー組のふたり(渡邉千真、徳永悠平両選手)に来ていただいたときには、開会式までに時間がないこともあり、ほとんど前振りなしで直接質問をぶつけていただきました。さすがにふだんから東京の試合をよく観ているし眼が肥えていることもあり、小平に集う専門誌記者と遜色ない質問が続出。
参加者のおひとりが、サッカーをする子どもを持つ母親の視点から「親が子どもに言ってはいけないことは何か」と問うと、田邉選手は「サッカーのことについては監督やコーチにさんざん言われているので、子どもとしてはプレーの面ではあまり言われたくありません。よくなかった点は選手自身がいちばんよくわかっていますし、純粋に応援し、支えてあげてほしいと思います。ただ、がんばれと言いすぎるのもよくありません」と、丁寧に回答。このように選手も真摯に対応、非常にいい取材になりました。

トレーニングマッチ組の取材からリカバリー組の取材までのあいだなど、長い待ち時間も発生しましたが、それを耐えるのも記者の仕事のうち。その意味でも、ひととおりの体験をしていただけて、意味のある“夢”企画になったのではないかと思います。
なお、この場で出た質問やコメントのうち、J’s GOALに載るものがあるかもしれません。もしお見かけになった際には、ここでレポートした状況と合わせてお読みいただけると、いっそう味わいが増すのではないかと思います。

« 次の記事
前の記事 »

ページ先頭へ