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青赤軍団、平均年齢ジャスト30歳の名古屋を老獪に下す!【マッチレビュー/リザルト】2013 Jリーグディビジョン1 第26節 名古屋グランパス対FC東京_第1報(09/21)[3,308文字](2013/09/22)

◯マッチレビュー

「言ったとおりでしょう?」
試合後、共同記者会見の開始を待っていると、偶然に通りかかった高橋秀人が満面の笑みを浮かべて近寄ってきた。言ったとおり、というのは、あすの対名古屋戦がランコ ポポヴィッチ監督就任以来の集大成となるだろうゲームであり、今季は上位相手に勝てていないという近藤大輔分析担当の言葉を受けて、絶対に勝ちたい、好調かつ強豪の名古屋に勝って上位クラスを相手にも勝てることを証明する、という昨日のコメントのことだ。

 

「いつもは言わないんですけれど、言うとそのとおりになるかなと思って」
高橋は同じ前日の取材で「たしかに、先制点を獲れば楽になる」と言い、ここのところ、有利な状況からの試合運びで広島、浦和の二強を下した際に、先制点の有用性を認めてもいた。実際、名古屋との試合でも先制点を奪い、同じように安定した試合運びで勝点3を得ることができた。名古屋に元気がなかったことを割り引いても、いい試合だった。こまめにラインを上下動させて相手にプレッシャーを与え、長い時間ボールを保持してペースを握り、先制点とダメ押し点で2-0の勝利。イタリアのように老獪な試合運びだった。
ポポヴィッチ監督は「こういう試合のあとは言葉が見つからない」と言って会見を切り出した。
「わたしたちが長いあいだ理想としてきたサッカーをピッチで見せることができたという思いです」
会見ののち、ポポヴィッチ監督を囲み「ラインをコントロールするなかで高く保っているときにもうしろが怖くない、この攻守のバランスがとれたサッカーは、二年間かけてようやく達成できたものですか?」と訊ねると、次のように答えられた。
「そのとおりだとよいのですが、これを見せつづけなければ、ほんとうの評価はできません。まだまだ課題は残っています」
それは裏を返せば、この試合にかぎってはできていた、ということだ。前半戦あれだけ強かった大宮アルディージャを一年かけて追い抜いたことは地力の証明になるのではないかと訊ねると、ポポヴィッチ監督はこう答えた。

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