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【コメントアーカイヴス】太田宏介、長谷川アーリアジャスール、ネマニャ ヴチチェヴィッチ、ランコ ポポヴィッチ監督/2013 Jリーグディビジョン1 第26節 名古屋グランパス対FC東京_第2報(09/21)[7,047文字](2013/09/23)

◆J1第26節 選手、監督の談話

 

6位に浮上、ついに全18チーム中1/3の領域へと入り込んだFC東京。その貴重な勝点3を得た対名古屋グランパス戦後のランコ ポポヴィッチ監督、MF長谷川アーリアジャスール、MFネマニャ ヴチチェヴィッチ、DF太田宏介の談話をお届けする。
ポポヴィッチ監督からはチームコンセプトの結実と戦術面、試合の概況について。長谷川とネマニャ ヴチチェヴィッチからは各々ゴールシーンのディテールとともに自分のプレーとチームとの兼ね合い、現在のチーム全体の状態。太田からは軽口をまじえてディフェンスの分析を聞くことができた。

個人的には、ポポヴィッチ監督からチームづくりの進度について訊ねることができたことは収穫だった。
高橋秀人が試合前日にあえて「ポポさんになってからの集大成」と言い、試合を位置づけるコメントを残したことが気になっていたが、なるほどこういうことか、と観ていて思わされた。
選手が落ち着いていてこわがる様子がない。名古屋の元気のなさにも助けられた面はあるが、自信を持ってゲームをコントロールしながら決定機を待ち、先制点とダメ押し点を決める展開(1-0、いわゆるウノゼロでも美しかったと思うが、ダメ押しの2点めが入ってさらによかった)で、ほぼ完勝と言っていい勝利。闇雲に前に出ては逆襲を喰らって失点するのではない、良好なバランスとポジショニングには好感を抱くことができた。

ポポヴィッチ監督に直接訊ねた二問の回答は概ね満足のいくものだった。
上からふたつめの質問の答えの後半「自信を持ち、賢く、ミスを怖がらずにプレーできたというところ。怖がってしまえば、それはミスにつながりますから。そういったところで、きょうの選手たちは、ミスをおそれずにトライしてくれた、ふだんやっていることをこのピッチでも表現してくれたと思います」。
上から五つめの質問の答えの中盤「わたしたちは四連敗をしたときも自分たちが何をしなければならないかをはっきりとわかっていましたし、勝ったときにも負けたときにも、ウチがやらなければいけないこと、めざさなければいけないことは変わらない。
そうは言っても、周りはそういうところを理解せずに一試合負けたらだめだとか方向性を変えようとか、そういう発想になってしまいがちなんですが、やはりそれではいつまで経ってもゴールに辿りつかない」。

いつまで経ってもゴールに辿りつかないという事態は避けたい。
やはり一度、優勝はできなくとも賞金圏内の順位で常に優勝争いをしていられるレベルの地力を身につけなければいけないと思う。
いま少しずつその萌芽が見えてきている段階だろうが、焦りは禁物だ。ポポヴィッチ監督も謙虚な姿勢は崩していない。
まずはこれらの談話から得られたものを反芻しつつ、大宮との試合をしっかりと眼に焼き付けたい。

◯ランコ ポポヴィッチ監督 共同記者会見後の囲み取材の談話

――ラインの上げ下げがこまめにできていたのでは?

最終ラインのコントロールは非常によかったと思うのですけれど、その前の二列め、一列めのプレッシャーもしっかりボールホルダーに行けていましたし、チーム全体で守備ができたと思います。

――その、ラインを高くしても不安にならないくらいの、成熟したバランス、これは二年間かけてここまで来たものと考えてよいでしょうか?

そうだというふうに言いたいですけどね。
ただ、これを見せつづけていかなければほんとうの評価はできませんし、さっきも(共同記者会見で)言ったように、まだまだ試合は残っています。コンスタントに見せていくことが大切です。
自信を持ち、賢く、ミスを怖がらずにプレーできたというところ。怖がってしまえば、それはミスにつながりますから。そういったところで、きょうの選手たちは、ミスをおそれずにトライしてくれた、ふだんやっていることをこのピッチでも表現してくれたと思います。

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