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【無料記事/はみ出しコラム】「たすく」と言えば? 平岡翼(たすく)の名前に迫る(2013/11/29)

★はみ出しコラム 「たすく」と言えば?

来季2014年度、作陽高校ミッドフィルダー平岡翼のFC東京加入が内定した。国内随一と呼ばれる脚の速さもさることながら、下の名前が翼と書いて「たすく」と読む点でも注目されているリオ五輪世代だ。命名の理由は「鳥は翼の助けがなければ飛べず、ひとを助けられるようになってほしい」と両親が願いを込めたからというもので、ひとまずこの“謎”は解けた。

それにしても、少々珍しい読みと漢字の組み合わせではあるが、決して変な名前ではない。
じつはもともと「翼」という漢字には「たすく」という読みがあり、訓読みでは「翼ける」と書く。あまり広く浸透してはいないが、「平岡翼」の命名は国語としては正しいのだ。
知る人ぞ知る読みだけに、命名するほうも「たすける」で「翼ける」という読みになるという知識からか、本来「翼」漢字1文字で「たすく」と読めるところを、「翼く」となるのではないかと解釈して「く」に当たる漢字、たとえば「空」を付け「翼空」と書いて「たすく」と読む名前を付けるケースがある。しかし、この場合の「空」は当て字となってしまい、いわゆるDQNネームになってしまう。
正確に「翼」の一文字で「たすく」と読ませ、命名理由ともぴったりと一致する漢字にしたご両親の日本語力に敬意を表したい。

さて平岡が生まれた1996年はV系バンドブーム真っ盛りの時期にあたる。たしかタスクという名のアーティストもいたはずだと思って探してみたところ、意外にも少々古い世代に突き当たった。
ZI:KILLのヴォーカル、TUSKである。1987年末に結成後、89年のインディーズファーストアルバムリリースで頭角を現し、のちメジャーデビューして94年に解散した、比較的早期のV系バンドで、TUSKは88年に加入した。その後も、本名の板谷祐(いたや・たすく)で坊主頭スタイルとなるまでTUSKはTUSKだった。
また芸能の分野では、タッキー&翼の今井翼はジャニーズ事務所に1995年入所。96年の時点ではまだ青田買いしているファンにしか知られていなかった可能性もあるが、いずれにしろ「翼」という字は、キャプテン翼第1作が連載されていた1980年代から10年が経過してもなじみの漢字であったということになるし、「たすく」という音もマイナーながら音楽シーンを起点に発信され、耳が慣れたものになっていたことになるだろう。

「たすく」という名は、遡れば、川淵三郎日本サッカー協会最高顧問を教えた児童文化研究家の吉岡たすく(故人)に行き着く。サッカー界とも縁がある響きなのだ。
やはり来季加入の松田陸(http://www.targma.jp/wasshoi/2013/04/18/post1933/)と平岡翼とのふたりを合わせて「陸・空」を制覇する? FC東京新人コンビ。これで圍(かこい)謙太朗の名前に「海」成分があったら陸海空が揃っていたのにと冗談を言いたくなるほど、来季新加入の顔ぶれに特徴的な名前の選手が列んだ。圍にしても圍をきちんと「かこい」と読めるか否かといえば、やはり難読の部類に入る。名前の難しさに引っ張られるように、プレーも高みに登りつめることができるよう、期待したい。

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