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【今週の小平】◆前日練習レポート[2,887文字](2013/12/28)

3バックの中央に高橋秀人。ゴールキーパーの塩田仁史(右)とセンターラインを構成

3バックの中央に高橋秀人。ゴールキーパーの塩田仁史(右)とセンターラインを構成

ゴリゴリとペナルティボックスに割って入り、特徴を発揮する林容平

ゴリゴリとペナルティボックスに割って入り、特徴を発揮する林容平。このあと平山相太(このときは右ウイングバックに入っていた)との競り合いでボールを守りきる

 

 

 ◆前日練習レポート

好天に恵まれた28日、FC東京は小平グランドにて天皇杯準決勝対サンフレッチェ広島戦に向けた前日練習をおこなった。仕事納め後かつ土曜日という条件も手伝い多くのギャラリーが見守るなか、紅白戦、セットプレーに汗を流し、最後は延長でも決着しない場合に備えたペナルティキックを練習。準備を整え、都心に向けて出発した。

練習前のミーティングでは阿久根謙司社長から「よそのチームよりも負けられない気持ちが強くモチベーションが高い」と、檄が飛んだ。リーグ戦でもナビスコカップでも優勝を逃した悔しさが、年間を通じて最後のタイトルである天皇杯へのこだわりとなり、意欲をかきたてている。
加えてランコ ポポヴィッチ監督からは、ふだんどおり、平常心を保ってプレーするようにとの言葉もあったという。
この言葉を聞いていた高橋秀人は「小平でやっている以上のものは出ない。ここまで積み上げてきた経験を活かしてがんばりたい」と、コメントを残している。
小平で流した汗は嘘をつかない。きちんと表現しさえすれば、相応の結果が返ってくるはずだ。

平常心は渡邉千真も強調している。
「いつもどおりの気持ちで試合に入るべきだし、自信を持ってやるしかない。自分たちが持てる力を出せるようにしたいです」
これはランコ ポポヴィッチ監督の「いい準備ができ、調子もいい。しかしそれをピッチで、試合で見せることができなければ意味がない」という言葉にも通ずるところだ。

そうしたメンタルづくりを助けるかのような出来事があった。
チームバスの出発直前、クラブハウスの玄関では、松葉杖をついたルーカスが選手一人ひとりに声をかけからだを叩き合って見送り、士気を高揚。いっぽう、チームバス内では加賀健一がコーヒーをこぼして掃除に追われた。この“アクシデント”は適度に緊張を和らげ、東京イレヴンを硬さから遠ざける役に立ったようだ。玄関に立つルーカスをはじめスタッフに向かい手を振る選手たちの表情は明るかった。

(残り 2019文字/全文: 3101文字)

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