【マッチレポート】レポート／リザルト◆Jリーグヤマザキナビスコカップ／Aグループ 第5節ガンバ対東京、完敗でグループ突破の可能性はかぎりなく低下［3,359文字］（2014/05/24）

2014年05月24日 21時31分　
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レポート／リザルト◆Jリーグヤマザキナビスコカップ／Aグループ 第5節ガンバ対東京、完敗でグループ突破の可能性はかぎりなく低下

5月24日、全国各地でJリーグヤマザキナビスコカップ予選リーグ第5節が開催された。前節から中二日、FC東京はアウエー万博記念競技場に乗り込み、一週間前のJ1で対戦したガンバ大阪と“再戦”。ホームでの3-0圧勝の裏返しのように3-1のスコアでこの試合を落とし、予選リーグ突破は絶望的になった。

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ガンバ大阪は前回、味スタの先発メンバーからドイスボランチの今野泰幸と遠藤保仁を岡崎建哉と内田達也に入れ替えた11人。対する東京はゴールキーパーとディフェンスライン、アンカーまでの守備ブロックを固定。インサイドハーフを米本拓司と羽生直剛のコンビとし、前線は渡邉千真、平山相太、武藤嘉紀の3トップで構成して試合に臨んだ。

序盤は勢いよく攻め込み、11分には太田宏介によるクロスバー直撃のフリーキックがあった東京だったが、徐々にガンバのペースに。16分、左サイドから入ってきた大森晃太郎の何気ないパスを受けた宇佐美貴史がゴール幅右端の辺りで右足シュート。コースに余裕があったのか、これがゴール右に決まり、ガンバが先制。1-0とリードした。
しかし東京も33分、右サイドの渡邉千真を起点にゴール付近で平山相太、羽生直剛とつないで崩したところを最後はペナルティボックスの右角の辺りから徳永悠平がズドン。強烈な右足シュートを決め、1-1の同点に追いつく。その後、高橋秀人が顔面を強打して一時ピッチを退くアクシデントがあったが、復帰までの時間を4-4-1の陣形でしのいだ東京は、ファーストハーフ終了間際のアディショナルタイムにビッグチャンス。平山相太がこれぞというタイミングでからだを寝かせるようなヘディングシュートを放つが、これは惜しくも右ポストを直撃。1-1で折り返した。

セカンドハーフの立ち上がりは一進一退。ガンバが大森晃太郎を中心にチャンスをつくれば、東京は後半7分、武藤嘉紀が右からゴール付近に進入、シュート性のボールを蹴るがこれはガンバのゴールキーパー東口順昭に阻まれる。
そのあとだった。8分、右サイドから入ってきたボールを宇佐美貴史がワンツー。右隣の阿部浩之にはたき、もう一度前に出る。このゴール正面のシュートを宇佐美が落ち着いて決め、ガンバが2-1と勝ち越した。

すると東京は、倉田秋をボランチに下げトップ下にリンスを入れてさらに流動的に活性化したガンバとは対照的に攻撃が硬直化、米本拓司が右サイドから上げるクロス以外に見るべきものがなくなる。
ベンチは平山相太と渡邉千真を下げ、エドゥーと河野広貴を投入、前線の列びを3トップから2トップ＋トップ下に変更した。しかし事態は動かず、宇佐美、リンス、大森、阿部、倉田の前に多くのチャンスをつくられ、ガンバペースのまま。そして後半23分、倉田が蹴った右コーナーキックに、岩下敬輔がダミーの動きでニアに走り、残った西野貴治が豪快なヘディング。これがゴールネットに突き刺さり、万事休す。東京はその後徳永を右ストッパーに、米本を右サイドバックまたは右ウイングバックへと動かし、システムを3バックに、4バックにと変えながら状況に対処していくが、3-1で試合終了。勝負どころの第4節、第5節に連敗、ナビスコ三度目の戴冠という夢が遠く離れてしまう結果となった。

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抜群の決定力で2ゴールと殊勲の宇佐美貴史は「しっかり崩せているし、決めて当然という状況をチームがつくり出してくれた」と言うとおり、チャンスをものにした。
ガンバ大阪の長谷川健太監督も「2点めを獲ってくれたことは大きかった。けが上がりで90分持つか心配だったが、よく最後までプレーしてくれた」と高く評価。チームをけん引する働きを十分にこなし、存在感を示した。

長谷川監督は「前半最後のセットプレーを平山にやられていたらわからなかった」と言ったが、これは謙遜がたぶんに含まれているだろう。試合はガンバの完勝だった。

マッシモ フィッカデンティ監督は辛口だった。
「いまの戦力でももっとできたことはまちがいない」と言いながら、森重真人不在の影響があったことを認めた。あきらかに守備に不満がある口ぶりだった。

ディフェンスが思うようにいかなかったとして、後半はシュート数が少なくなってしまったが、何か関連はあるのか──と問うと、前半のようなプレーができなくなったのでふたりを交替させたと答えたのちに「しかし問題はシュート数の少なさや前線ではなく守備」。ディフェンスが敗因だと明言した。

何がいけなかったのか。

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