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【今週の小平】東京対鳥栖前日レポート◆「幸運とは、自分たちが探しに行くものです」(マッシモ フィッカデンティ監督)「あとはメンタルだと言われている。そこで勝負が決まる」(渡邉千真)「今週一週間はすごく苦しかった。あしたは戦いになる」(吉本一謙)[2,359文字](2014/05/31)

東京対鳥栖前日レポート◆「幸運とは、自分たちが探しに行くものです」(マッシモ フィッカデンティ監督)「あとはメンタルだと言われている。そこで勝負が決まる」(渡邉千真)「今週一週間はすごく苦しかった。あしたは戦いになる」(吉本一謙)

居残り練習のメンバーにまで充ちる気合

居残り練習のメンバーにまで充ちる気合

 

ヤマザキナビスコカップ予選最終節。FC東京が2点差以上でサガン鳥栖に勝ったとしても、清水エスパルスとヴィッセル神戸が引き分けるか負けるかのいずれかの結果に終わらなければ、グループ突破はできない。

運も必要な状況。常に論理的な思考で準備を徹底するマッシモ フィッカデンティ監督に「勝負に於ける幸運を信じるか」と訊ねた。
「幸運とは、自分たちが探しに行くものです」
彼はそう言った。

「鹿島が3-0で負けることは正直、予想できませんでした。しかし日本ではサプライズがよく起こりうる。Jリーグもそうですけれども、ナビスコもまた拮抗しているトーナメントです。あしたは何も油断できないと思っています」
何が起こるかわからない。不確定な未来を定め、強運をたぐり寄せるには、まず自分たちが強くなり、自らの力で状況を打開していくことが必要だ。

「運のいいチーム、常に勝つチームとは、常に強いチームです。強いチームには運がある。それが意味することは、しっかりと実力を高めていって練習するなかに幸運を探さなければならないということ。その反対に、幸運をベースに物事を考えてしまうと、何事もうまくいかない」

あまりに天気がよくて髪の毛が焼け、色が薄くなってしまった――とイタリア流の冗談でその場の空気をほぐす余裕があったマッシモ フィッカデンティ監督。思考は明晰だ。

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「自分のコンディションをよく保ち、納得いくプレー、いいプレーを、つづけていくしかないと思っている。周りの評価ではなく、自分がいいプレーをしつづけたり、練習のなかでちょっとしたゲームでも得点することだったりに、こだわってやっています」
ノーゴールの状態がつづいても自らを見失わないよう、歩みをつづけている渡邉千真。個人としてもチームとしても、たとえ努力が結果にあらわれない状況がつづいたとしても、準備は毎週つづけている。
「チームとして試合に向けてやるべきことはこまかいですけど、時間をかけてしっかりやる」

問題はその準備を試合で出せるかだ。今シーズンの東京は立ち上がりに失敗して習得したはずのプレーを披露できないケースが目立つ。
「先に点を失うとバランスを失ってずるずるいくことが多い。そこに気をつけないといけない。セットプレー攻守の確認をした。そこを試合に出せるか。あとはメンタルだということを言われている。そこで勝負が決まる。相手もどういうサッカーをしてくるかわかっているから、自分たち試合で防げる。まずはやられないところから入りたいと思います」

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渡邉千真の指摘するメンタルを強調したのは吉本一謙だ。

「相手を殺すくらいの気持ちで戦いたい」
吉本は言った。
さすがにそれでは書けないよ、と言うと、次のように修正した。
「耳を食いちぎるくらいの勢いで」
あまり変わっていなかった。

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