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コラム/コメント◆野澤英之「ぶつかられても軸がブレなければ、いい態勢でパスを送ることができる」(2014/06/09)

コラム/コメント◆野澤英之「ぶつかられても軸がブレなければ、いい態勢でパスを送ることができる」

野澤英之にとって2014年シーズンの前半戦は、まさに天国と地獄だった。
J1第1節の対柏レイソル戦では河野広貴とともにわずか1分間の試運転にとどまった。しかし3月19日のヤマザキナビスコカップ予選Aグループ第1節で先発のチャンスを掴むと3-1で勝利。不振にあえいでいたチームに光明を与える活躍を見せた。
3月29日の第5節対清水エスパルス戦にも先発出場、今シーズンのリーグ戦初勝利に貢献し、ますます評価を上げると、ターンオーバーで4月2日のヤマザキナビスコカップ第2節対ベガルタ仙台戦はお休み。ベンチで90分間を過ごし、4月6日の第6節対サガン鳥栖戦に、リーグ戦としては二試合連続の先発出場を果たした。

しかしそこが鬼門だった。接触プレーで負傷し、42分間でピッチを退いた。
診断結果は左足外側側副靭帯損傷で全治6週間。以後、リハビリののち、夏期キャンプでフィジカルコンディションを上げ、後半戦の復帰にかけるカレンダーで、黙々と体調を整えてきた。

からだのケアにたっぷりと手間をかけ、グラウンドから上がる時刻はいつもいちばん遅め。フィジカルに対する意識の高さは、故障もあってより強まったようだ。
目標にピルロ、シャビなどミスの少ないパサーを挙げる野澤。いま取り組んでいる肉体の強化も、守備だけでなく、攻撃も考えてのことだという。
そして強くなっての復帰を心がける背景には、長い故障離脱に苦しみながら三年ぶりに復活のゴールを挙げた平山相太からの、思いやりのひとことがあった。

――今シーズンのチームが採用するフォーメーションにアンカーというポジションができ、見えてきたものとは?
野澤英之 あのポジションが重要だなということはやっていて感じます。あそこでミスをしたらすぐに相手のショートカウンターを喰らうと思うので、なるべくミスを少なくしなくてはいけないポジションだと思っています。
低い位置ですから、ボールを受けて前を向けることも多い。そのときに、いかにいいタテパスを入れるか、ヨコパスで相手を揺さぶりながらどう崩していくか、それがこれからの課題でもありますし、楽しみな部分でもある。
けっこういいイメージで今シーズンはやれてきていたので、そのいいイメージをもっとプラスにできるよう、これからの練習でいろいろとやっていきたいと思います。

――ボールを奪われないためには強さも必要だと思うんですが、けがをして離脱してしまったこともあって、課題に感じていることだと思います。フィジカルの強化についてはどう考えていますか?

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