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【無料記事/速報/ワッショイUC】レポート第1弾◆adidas cup 2014第38回日本クラブユースサッカー選手権(U-18)大会準決勝/JFAアカデミー福島U18対FC東京U-18(2014/08/01)

レポート第1弾◆adidas cup 2014第38回日本クラブユースサッカー選手権(U-18)大会準決勝/JFAアカデミー福島U18対FC東京U-18

 

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平成26年度日本クラブユースサッカー選手権(U-18)関東大会を勝ち抜いたFC東京U-18は7月24日から始まった第38回日本クラブユースサッカー選手権(U-18)大会に参加。ラウンド16とラウンド8をPK戦の末突破し、準決勝に進出。8月1日、三ツ沢公園陸上競技場にてJFAアカデミー福島U18と対戦、1-1で引き分け、抽選の結果、2日におこなわれる決勝戦への進出を決めた。

試合は、今大会5得点の蓮川雄大が開始3分にさっそくシュートを放つなど、序盤からFC東京U-18のペース。9分にはその蓮川がスルーパスを受けて左サイドに抜け出し、いつ横にパスを出すか? と思わせておいてゴールが近づくと一気にスピードアップ。ゴールキーパー似鳥康太と1対1になった蓮川はこれを確実に決め、0-1と1点のリードを奪った。

これで勢いづいたFC東京U-18は10分高橋宏季、11分佐々木渉、14分安部柊斗、23分長澤皓祐……と、積極的にシュートを撃っていく。25分には長澤から出た絶好のスルーパスを受けた先制点の蓮川が、そのときと似たポジションで決定的なシュート! しかしこれは足を伸ばした似鳥の懸命のセーブに阻まれてしまう。その後も給水タイム直後に佐々木が蹴ったフリーキックなどチャンスが頻出したが追加点はなく、いっぽうで終盤にペースを握りラインを上げたJFAアカデミー福島U18もシュートが決まらず、0-1のままハーフタイムを迎えた。

前半の途中から鳴り出していた雷は競技場から30km以上離れているということで試合続行。後半、JFAアカデミー福島は7分に谷口憧斗が決定的な右足シュートを放つ(東京ゴールキーパー伊東倖希が横っ飛びセーブ!)などチャンスをつくるが、全体的にはFC東京U-18のペース。快足・蓮川のウラへの抜け出しあるいは突破で何度となくJFAアカデミー福島U18のゴールをこじ開けかける。しかし8分から9分にかけて左サイド奥に抜け出した蓮川のヨコパスを中央に走り込んだ佐々木がふかしてしまうなどFC東京U-18もチャンスを生かせない。結局、追加点のないまま、17分15秒に中断。雷雲が通りすぎるのを65分間待ち、試合を再開した。

中断明けのJFAアカデミー福島U18は別のチームのようになっていた。FC東京U-18の左シャドー蓮川に引きずられすぎていたディフェンスを修正。FC東京U-18の3バックの横にできるスペースを左サイドの二枚、谷口と11番高森大夢が何度となく衝く。ペナルティボックスの中に切れ込んでシンプルにクロスを入れる繰り返しのはてに、得点が生まれた。中盤にいた13番浅見貫太から左奥にボールが入り、そこから中央へ。浜田力の落としを谷口がシュート、そのこぼれを加賀山泰毅が決め、ついにJFAアカデミー福島U18が1-1の同点に追いついた。

そのまま逆転されてもおかしくない劣勢だったが、FC東京U-18は耐えぬいた。この粘り、勝負強さが運を呼んだ。3分20秒のアディショナルタイムをもって1-1で試合終了。長い中断があったため、延長戦とPK戦はなし。1-1で引き分けのまま、抽選で決勝進出チームを決めることになった。幸運の当たりくじを引いたのはFC東京U-18。負けそうだった試合で最後に笑った。この勝ち癖は本物だ。

佐藤一樹監督は「日替わり定食だから」と、この年代の特色を語り決して慢心しないが、新人戦で立ちふさがった三菱養和SCユースを倒しての日本一に自信をのぞかせている。あしたは誰が点を獲るのか、という問いには、センターに据えた佐々木を挙げた。
「三菱養和より4時間ほど遅く終わったので、あしたは90分間で決着をつけられるようにしたい」と佐藤監督は言う。ことしの目標に掲げた「日本一」を達成する瞬間が近づいてきている。

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