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【今週の小平】コラム◆悩める8番。「四年後、代表に行きますよ」(2014/08/06)

コラム◆悩める8番。「四年後、代表に行きますよ」(2014/08/06)

20代前半以下の「若者」の活躍が目立つFC東京が、次期代表選手の宝庫として注目を集めている。経験を積めば代表でもやれるポテンシャルはありそうだが……と話しかけると、三田啓貴は特に気負うでもなく「やれる自信はあります」と答えた。

2トップの一角にはスピードを主な武器とする武藤嘉紀が、トップ下にはドリブルの技術と崩しのアイデアを持つ河野広貴が──と、各ポジションに、代表入りをうかがおうかという選手たちがいる。そのひとりが、羽生直剛、米本拓司、東慶悟らとともにインサイドハーフのポジションを競う三田啓貴だ。左サイドにいるときは純然たるインサイドハーフとして地味に働き、右サイドにいるときはサイドハーフのように攻撃的になる。主な武器は強烈な左足だ。
しかしこれだけの才能を持っていても、東京でのポジションは安泰ではない。

「代表監督が新任のアギーレさんになり、そこに入りたい気持ちはある。でもそのためには、東京で活躍しないといけない。試合に出つづけないといけないんです。しかし、それができていない現状がある」

そう。三田はいま、先発から外れている。先発メンバーと同様に注目されてはいるものの、東京ではベンチで出番を待つ立場だ。

「やっぱりクラブで活躍しないと代表には呼ばれないと思うんですよ。そのひとつめの課題がクリアできていないから……」

だから、代表の試合に出れば活躍できる自信があっても、代表のことを考えている場合ではない。まずクラブでのポジションを奪い取らなければ、先はない。

「自分としては、中断期間が明けて天皇杯に出て点を獲り、鹿島アントラーズ戦にも出て点を獲り、そのあとのアルビレックス新潟戦にも勝っている。正直なところ、どうして先先発から外れるのかわからないんです」

あの、水曜日に新潟へと遠征したあとの、週末のホームゲーム、対ベガルタ仙台戦に関しては、コンディションがいい羽生直剛を先発メンバーとして選択した、という言い方をマッシモ フィッカデンティ監督はしていた──そう言うと、三田は同意した。

「そうなんですよ。(自分が)これだけ結果を残しても先発の座は安泰ではない。FC東京の選手層が厚いのはたしかです。そこで飛び抜けた活躍をするには、常に結果を残さないといけないのではないかと思っています」。鹿島との試合ではゴールも決めて内容もよく、周りにも活躍の度合いがわかりやすかったと思います。ブラウブリッツ秋田との試合もそうですね。ただ、新潟との試合では、守備でがんばったという実感はあるんですけれども、目に見えてわかりやすい結果を残すことができませんでした。

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