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【オフ企画第三弾】2014年のポジション別出場実績/05「フォワード」篇/機能タイプ別に分析(2015/01/16)

選手の稼働状況で振り返る2014年、オフ企画第三弾最終回。
フォワードの出場時間と起用法、結果を踏まえ、分析しました。

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オフ企画第三弾◆2014年のポジション別出場実績/05「フォワード」篇/機能タイプ別に分析

渡邉千真 リーグ戦26試合1,340分間出場3得点。ナビスコカップ4試合261分間出場。天皇杯3試合202分間出場1得点
エドゥー リーグ戦30試合1,882分間出場11得点。ナビスコカップ5試合300分間出場4得点。天皇杯3試合202分間出場2得点
平山相太 リーグ戦19試合981分間出場3得点。ナビスコカップ6試合342分間出場1得点。天皇杯2試合68分間出場2得点
武藤嘉紀 リーグ戦33試合2,495分間出場13得点。ナビスコカップ5試合341分間出場1得点。天皇杯1試合68分間出場
河野広貴 リーグ戦30試合1,810分間出場6得点。ナビスコカップ6試合285分間出場1得点。天皇杯3試合202分間出場3得点

昨年、フォワードの組み合わせについてマッシモ フィッカデンティ監督に訊ねたとき、寺本士郎通訳はその分類を「ファーストストライカーとセカンドストライカー」「ファーストフォワードとセカンドフォワード」などと訳していた。最近のテクニカルタームではセンターフォワードとセカンドトップということになるのだと思う。

マッシモ フィッカデンティ監督によると、ファーストはエドゥーと平山相太、セカンドは渡邉千真と武藤嘉紀だと言う。
この質問をした時期は武藤とエドゥーの2トップが先発していて、練習では渡邉と平山がコンビを組むことが多かった。そこで、タイプによる組み合わせを重視しているのではないかと思ったのだ。

センターフォワードは高いボールや長いボールのターゲットとなるため、このたぐいの選手が先発にひとりは必要。あえてそれをやらなかったのは「武藤嘉紀、河野広貴、中島翔哉」が前目にいたJ1第33節対ヴァンフォーレ甲府戦など数少ない試合だけで、たいていの試合ではエドゥーか平山が先発しており、エドゥーが出場停止、平山が負傷離脱で、ふたりとも不在のJ1第28節対大宮アルディージャ戦では身長182センチの渡邉が先発した。やはり2トップは、基本的には「ファースト+セカンド」の組み合わせで考えられていたのだ。3トップの場合には「セカンド」の渡邉と武藤がウイングになる。この配置も揺るぎなかった。

河野は一貫してトップ下だった。
本人も「自分はウイングができないからトップ下のポジションをつくってもらった」と言うように、4-3-1-2のトップ下は河野を機能させるためのポジションであり、「1-2」の布陣になる前線は「河野広貴出場時システム」だった。
河野が出場するときは前が2トップになるということだ。

ここで興味深かったのは武藤の役割だ。
渡邉はもともと9番の点獲り屋がウイングに配置されていただけで、2トップになっても、9番として元に戻るだけだ。
しかし武藤はミッドフィールダー登録で、基本的にはサイドアタッカー。ウイングでないのならサイドハーフが適しているが、4-3-1-2の「4-3」は4-1-2-3の「4-1-2」と同じで、サイドハーフのポジションがない。そこで武藤は2トップのときもフォワードに入った。
突破してのチャンスメークだけでなく、得点も仕事になった。そこで結果を出したことが、ブレークスルーにつながった。シーズン中にストライカーとして開花したわけで、これはシーズン開幕前とは異なる状況である。

以上が昨年のフォワード陣だ。この構成を頭に入れたうえで、個々の出場機会を吟味していこう。

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