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【無料記事/第2報】レポート2◆FC東京2016シーズン新体制記者発表会 presented by 東京ガス/城福浩監督1「アクションフットボール」解説(2016/01/15)

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◯新体制記者発表会に於ける「アクションフットボール」についての城福浩監督の解説

自分が去年、あるいはそれ以前から東京を観ていて、今回東京の監督になったときに、いちばん強調したいところで「アクションフットボール」、これを選手に言いました。
この場合は「アクション」というのは、選手にはわかりやすく「自分たちが主体性、選択肢を持ちながら、勇気を持って判断して動いていく」これがアクションだと。「リアクション」というのは、「相手に動かされる動き、あるいはそうしなければならないような動き」、これをリアクションだと定義しました。
サッカーには守備と攻撃があり、ふつうに考えると守備は9割、10割リアクションと言ってもいいのですけれども、9割、相手に動かされる、やらなければいけない動きがあります。ただ、少しだけアクションと呼べる部分があります。それは何かというと、バックパスに対して奪いに行ったり、かたちにはめてサイドに奪いに行くプレーです。これは、ぼくはアクションと定義しています。
攻撃に於いても、もちろん自分たちがボールを持っていますからほとんどがアクション。ただし、相手のいい守備にあえばバックパスして蹴らざるをえない、あるいは、跳ね返されるとわかっていて長いクロスしか入れられない攻撃は、わたしの定義ではリアクションです。
と、定義をしたなかで、ちょっと次(パワーポイントの次画面)を押してください。これはがんばってつくったんですけれども(笑、アクション部分のゲージが伸びる)、このアクションの部分を、できるだけ多くしたい。1分でも長くアクションの時間帯をつくりたい、そのためには、われわれは何をしなければいけないかということを選手に言いました。もちろん、守備でアクションを5割にすることはできない。ということは、守備の時間を少しでも短くしないといけない。攻撃でアクションの時間を増やすということは、自分たちがアイデアをもってボールを持っていないといけない。勇気を持って動きださないといけない。これは、かんたんなことではないです。
次、ちょっと押してください。ということを成しえるためには、やはり日々のトレーニングしかないと思っています。ぼくはよく言うんですけれども、日々のトレーニングで、いかに頭から湯気が出るような時間をつくるか。もうひとつは競争。ほかのチームに行けば出られるかもしれないような選手が、これだけ必死にやったんだから出してくれよと言いたくなるような日々のトレーニング、競争、これがあってはじめて優勝を狙えるチームになると思っています。
今回、(始動から)三週間、四週間でACLプレーオフがあり、(そこから)もう二週間すればJリーグが始まる。そんなプレシーズンの短いあいだでアクションを増やすことなんてできないです。三カ月でもできません。春から秋にかけて、ちょっとアクションが多くなったんじゃないかと、はじめて言われるくらい、それでようやくです。サッカーはそんなにかんたんなものじゃないと思っています。
ですから、アクションの時間を多くするために時間を割くのですけれども、ただ、2月9日にはプレーオフがあります。ACLの。これは日本のサッカーシーン2016年、サッカーの幕開けです。これに負けるわけにはいかない。そこを越えるとACLとJリーグが始まります。なんだ、そんなこと言ってリアクションが9割じゃないかと言われてもかまわない。眼の前の結果にこだわりながら、この「THIS GAME」に、いかに勝点を獲るかにこだわりながら、最後、シーズンの末にはアクションが多くなったチームだな、優勝を狙うにふさわしいチームだなと、そういうふうに言われたいと思っています。
それをやりつづければ、日々のトレーニングと高いレベルの競争をやりつづければ、「THIS GAME」にこだわりつづければ、おそらく……いま33節、34節と言っちゃいけない……セカンドステージの最後のほうで、われわれが主導権を握って、マジックいくつで最多勝点チームになる、そんな立場にいられる。そこには、近道はなく、とにかく日々のことだけつづけるしかないと思っています。
この場合の頂点とは、ACLもナビスコも天皇杯もある、非常に大事です、ただしわれわれの最優先としたら、Jリーグ。このクラブはまだJリーグで優勝したことがない。Jリーグの頂(いただき)に立った景色を眺めたことがない。もちろん、わたしもそうです。選手のなかでも、前田遼一と、エノ(榎本達也)、は経験したことがある。池田誠剛はマリノスで経験したことがある。その頂からの景色を見ずして監督生活も選手生活も終わらせるわけにはいかない。いま、彼らの仲間と、頂に立ったときにどんな景色になるのかを見てみたい。これをここにいるみなさん、あるいは支えてくださっているスポンサーとサポーターの方たちと、ことし一年めざしたいと思っています。もちろん、苦しいときはありますけれども、みなさんの力をお借りしながら、最後にいっしょに喜びあえるような一年にしたいと思いますので、ことし一年、よろしくお願いいたします。
<以上>

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