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【U-23発足初年度&昇格後初のT1開幕記念豪華無料記事】レポート◆T1リーグ開幕!FC東京U-18B、駒沢第二で初陣を飾る!!(2016/02/18)

18日、FC東京U-18Bは駒沢オリンピック公園総合運動場第二球技場で高円宮杯U-18サッカーリーグ2016東京1部第1節を戦い、関東第一高等学校に2-0で勝利。T2からT1に昇格して初のリーグ戦を完封で飾り、順風満帆の船出となった。

◯試合経過

東京のフォーメーションは4-4-2フラット。ゴールキーパーは昨夏のトップチームドイツ遠征に参加した高瀬和楠で、宮崎都城キャンプ帰りの波多野豪もベンチ入りする態勢。センターバックは長谷川光基と篠原新汰が務め、サイドバックは右には吉村寿輝、左には荒川滉貴が入った。激戦区のボランチはパス能力に秀でた品田愛斗と小林真鷹がコンビを組んだ。サイドハーフは右が吹野竜司、左が小林幹。2トップは大型の鈴木郁也と小回りのきく杉山伶央という組み合わせになった。
このBチームの指揮を執るのは、昨年までFC東京U-15むさしを指揮していた中村忠コーチ。「5人の交替枠はできれば使いたいと思っている」と言い、ベンチメンバーの士気高揚にも余念がなかった。

先制点は東京のものだったが(開始2分鈴木)、序盤の10分間はやや関東一高ペース。両サイドバックの極端に高い位置取り(ほぼ2バック状態になる)を含め、果敢にも高いライン設定で絶対に下げないという意思をあらわし、東京のウラを衝いて押し込んでいこうとする。開始5分から6分にかけ、東京の左サイド(関東一高から見て右サイド)のウラを攻め、コーナーキックを獲得するなど、優位に立った。しかし15分前後から徐々に東京のペースに。中村コーチも「ずるずる下がるなよー!」と何度となく声をかけ、強気の関東一高とのせめぎあいに負けないようチームを鼓舞、ラインが低くなりすぎないようにする。
この姿勢が功を奏し、27分、高い位置でプレッシャーをかけて奪ったボールを小林幹が決めて差を2点とした。

しかし技術力が高く戦闘意欲に衰えを見せない関東一高は東京を相手に一歩も引かず、高い守備意識もあって隙さえあれば決定機をつくろうという鋭さがあり、終了間際の後半42分には最終ラインのミスを衝いて東京ゴール前に迫る場面も。だが、そうしたいくつかのピンチも守備陣が冷静に対応して関東一高に得点を許さず、終始、緊張感を保っていた東京が2-0で勝利の凱歌をあげた。

◯こぼればなし

▼後半34分頃、タッチラインを割って東京ベンチに飛んできたボールを波多野豪がナイスキャッチ! 本職だけに見事な腕前だった。偶然の出来事に当人は笑みを隠せず。

▼後半19分に2トップが交替し、原大智と久保建英がイン。飛び級で注目される久保は後半23分、左コーナーキックからのこぼれ球を強烈に撃ってスタンドをうならせたが、シュートはゴール右に外れて追加点ならず。

▼その久保に「おもしろいパス!」などと声をかけていた中村コーチ。後半33分には「追ってみろ!タケフサ!とれるよ!とれるよ!」とコーチングすると、猛然と久保が相手ボールホルダーを追う場面も。ほかにも「戻るしかない!」「それだけ大きいのがいれば十分だ!」などとわかりやすい指示を大声で連発、スタンドの空気をなごませていた。

◯中村忠コーチの談話

(序盤の押し込まれた時間帯は)相手のレベルもT1では高いということがわかっていて、関東一高がこの代がいいということもわかっていました。個人の技術が高い。小柄でトリッキーな子が多いなかで、相手にボールを持たれ、わたしたちもボールを獲りに行けずにちょっと臆病になった部分があったのかな、と。でも逆にそういうところをどうしていくか。試合経験を積んで自分たちのサッカーのペース、時間を長くするかを、ことし一年かけてやっていきたい。

公式戦のスタートということで硬くなっていましたけれども、途中からボールを奪いに行く意識が高くなったので、ボールを獲れるシーンが増えました。ただ、相手が最初はいい時間帯が長かったので、「あれ?」となった面もあったのかな、と。しかし一個外せばかわされる場面もありましたし、奪いに行くところと行かないところの判断をできるようにしたいですね。次の試合とかではなく、たとえば半年後というスパンで見ていければな、と。

(声に関しては)去年まではもっとうるさかったんですけれども(笑)、ことしは高校生なので、あまりうるさく言いすぎてもいけませんから、抑えながら。はい。サッカー理解度とフィジカルが中学生よりも高く、理解してくれる子も多いですね。ただ技術の伸びは中学生のほうが伸びるので、そういうところはこれから時間がかかるかな、と。U-15むさしから来た子も深川から来た子も特長が把握できていてやりやすいけれども、お互いに知っているだけにやりにくい面もある(笑)。

きょうはタイトなゲームだったと思います。T1リーグはどちらが勝ってもおかしくないチームばかりだと思うので、プレミアでは出場時間が短い子が、T1でこういうレベルの高いゲームを繰り返せるのがいいことなのかな、と。勝った負けたはどうなるか正直わからない。ただ、言えるのは、もっともっと巧くならないと勝てないというリーグだから、選手にとって絶対にやりがいはあるのかな、と。

彼(鈴木)はAチームでも実績がある選手なのでゲームを引っ張っていく役割を期待したいのですけれども、そのとおりゴールを決めてくれました。彼に関して言えば、こっち(T1)で結果を出すのは当たり前で、どんどんプレミアで結果を出してもらいたい。そういう選手がひとりでも多く出現することが、このリーグの、FC東京としてのあり方です。

J3ができたことで(ピラミッドの上下を行き来できる体制を)チームとして、クラブとして使っていかないといけない。そのためにBチームのカテゴリーをこつこつと上げてきたわけですし。J3に出てもプレミアに出てもT1に出ても、高いレベルで競争できればな、と。

どうしても上で試合に出られるのは15~6人になってしまう。16番め、17番めの選手が、こういうゲームを繰り返すことで、年間を通してやるリーグは練習ゲームとちがいますから、プラスにしていかなくてはいけない。
(中盤の選手が多いので競争が激しいのでは?)それはおおいにやってもらいたいですね。誰かがJ3に出たらパッと入って、プレミアでちゃんとやってもらわないといけないので。
(U-23の人数が足りないのは確定的にあきらかですもんね?)それは佐藤(一樹)監督も悩むところでしょう(苦笑)。

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