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【有料記事】真価が問われる平塚決戦。戦況の見極めと気迫の有無が勝敗を左右する。橋本拳人、梶山陽平、秋元陽太、丸山祐市、米本拓司、城福浩監督(2016/05/07)

ビン・ズオンとの試合で株を上げた選手は多い。前線から休まずハードワークをつづけて2得点を挙げた前田遼一、常に危険地帯に急行して守備を締めた高橋秀人……J1開幕のときには消化不良に終わった右サイドバックで回答を出した橋本拳人もそうだ。
的確なオーバーラップでチャンスをつくり、前田の1点めをアシストした橋本は飛び出しの秘訣を次のように語った。
「脚が速くないので、闇雲にではなくタイミングを見て飛び出すように心がけています。決断は早いほう。流れを見て来そうだな、というときは早くスタートしないと。サイドは駆け出すタイミングで勝負することが大事だと思います」
当然、ACLラウンド16進出を果たしたベトナム遠征組としての自負はあるが、8日の対湘南ベルマーレ戦に出場できるか否かにあたっては、体力の消耗という要素が立ちはだかる。それを知ってか、橋本は必ずしも自身が出場しないかもしれない可能性を漂わせた。
「このあいだの勢いをそのままつづけていきたい。チームとして一体になって戦えた。湘南戦に誰が出ても一体感を持って臨めるのではないかと思います」

いいサッカーができたわけだから、できれば同じメンバーで次の試合にも臨みたい。しかしそういうわけにもいかず、何人かの入れ替えは必至。とはいえ、やはりベトナム遠征のメンバーも先発させたい……悩みは城福浩監督の言葉にも見てとれる。
「あの灼熱のダメージはそうかんたんにとれるものではないので、通常の中3日とはまったくちがうと覚悟しながらも、あしたまでまだ休めますから、そこまで踏まえてのぎりぎりの判断をしていきたいと思います」
キックオフ数時間前のコンディションがぎりぎりグリーンシグナルに達し、先発できるベトナム遠征メンバーもいるかもしれない。ターンオーバーするべきところ、対ビン・ズオン戦のままの選手も何人か残るのだろうか。

アウエーで江蘇蘇寧に勝った次のJ1で柏レイソルに負けたことから連敗が始まった。それを考えれば、勝たなくてはならないし、悪くとも勝点を落とすことだけは避けなくてはならない。そうした危機意識は高まっている。城福監督は言う。
「勝負強くなるためにはスコアを念頭に置きながらゲームを運ばないといけないとは、

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