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【有料記事/プレミア第16節第3報】Goal scorers 生地慶充&半谷陽介、喜びの声「相手を混乱させられた」(生地)「いい具合に“自分が”になっている」(半谷)/反省しきりだった岡崎慎のひとこと「繊細さが欠けていた」(2016/11/28)

写真上から半谷陽介、生地慶充、岡崎慎。

写真上から半谷陽介、生地慶充、岡崎慎。

 

息が詰まるような20数分間を経てまずは内田宅哉のクロスを生地慶充が決め、そしてファーストハーフが終わる間際に岡庭愁人→松岡瑠夢と渡ってきたボールを半谷陽介が叩き込み、この2点でvs.横浜F・マリノスユース戦の勝利はほぼFC東京U-18の掌中に転がり込んでいた。
堅い守備とキープ力を持つボランチとセンターバック、積極的に攻守に関わるサイドバック、彼らの前方で、フォワードとサイドハーフの4人が個性を活かし、思いきり躍動した結果だった。

個の力ががっちりと組み合わさり、高円宮杯プレミアリーグEASTの1位を奪ったFC東京U-18。
ここでは試合後の選手への取材から、得点を挙げ表情もあかるい生地慶充と半谷陽介、対照的に反省の弁となった岡崎慎の言葉をお届けする。

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日本クラブユース選手権決勝、Jユースカップ決勝……ここぞという試合でゴールを決めてきた半谷陽介は、リーグ戦で今シーズン5点めとなる追加点を挙げた。緊迫した1-0で45分間+アディショナルタイムを終えようとしていたときのこのゴールが横浜F・マリノスユースに心理的ダメージを与え、FC東京U-18に勇気を与えたことを考えれば、非常に価値のあるプレーだったと言えるだろう。

先週の手応えが、フィニッシャーとしての自覚をより促していた。
「一週間前の試合がJユースカップの決勝でした。そこでゴールを決めて(2-2に追いつく後半8分)から次の週ということで、フォワードとしてもう一回シュートを狙っていきたいと、試合に臨みました。その気持ちからシュートを撃つ意識も高かったですし、うまいかたちで決定機がまわってきたときに獲れてよかったと思います。
自分の得意なかたちで抜け出すことができ、いい位置にファーストタッチで置けたので、あとは一回ゴールを見て、狙うというよりは思いきり蹴ったことでいいコースに行った、という感じです」

チーム力の高さ、結束力を評価されるFC東京U-18だが、個の能力が高いのも事実だ。個が組織に殉ずるのではない在り方が、このチームをさらに強い束にしている。
「このチームは一人ひとり個性があって、それを合体させるというわけではないんですが、一人ひとりが(自分の持ち味を)出して、そこで初めて合わさっていく感じなので、みんなまずは自分のものを出すところを意識してやっていると思いますし、変に周りが周りがではなく、いい具合に“自分が”になっている。それが、きょうはみんながうまくまわっていた背景にあると思います。
みんな持ち方が巧いですし、蹴れる選手が多いので、顔が上がれば自分の場合は走り出せる、という準備はしています」

青森山田高校が鹿島アントラーズユースに敗れたことで順位が逆転。FC東京は青森山田に勝点1差で追われる立場となった。追う側の強み、という言葉もある。上に立ったことで浮足立ったり、油断したりしなければよいがと、外野としては心配になるが、半谷の言葉を聞くかぎり、選手たちは自ら引き締めにかかっているようだ。
「平常心というのは大事だと思うんですけど、逆にこうなったからには――(青森山田高校が)鹿島アントラーズユースに負けているということもあって、みんなは次に対戦するアントラーズにも全然気が抜けないという気持ちになっていると思います。個人的にも、まずは眼の前の試合に集中して戦い、首位をキープした状態で最後の試合を思いきりやれるように、と考えています」

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「雪が降った日に一日オフをもらったので、比較的休めたと思います」と言いながら笑みがこぼれるのは生地慶充だ。
Jユースカップ決勝で先発して110分間、J3最終節で途中出場して45分間。二日間で155分ものあいだ激しく戦った鉄人は、このプレミアリーグ第16節でも元気に先発、

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