青赤20倍!トーキョーたっぷり蹴球マガジン

【有料記事/J1第3節第1報】やることなすこと裏目でガンバに惨敗。このキツいおしおきを次節以降に活かせるか~徳永悠平「改善点はまだある」林彰洋「ディテール(の不備)が露呈した」(2017/03/13)

3月11日、FC東京は市立吹田サッカースタジアムでJ1第3節に臨み、ガンバ大阪に3-0で敗れた。遠征に参加していたボランチの田邉草民が体調不良で急遽ベンチ外、左サイドハーフで開幕から三試合連続先発のレギュラー河野広貴がアクシデントで前半のうちに交替と、ただでさえよくない状況で、東京の選手たちはミスが多く、やることなすこと噛み合わず、後半34分の大久保嘉人のPK、同43分の中島翔哉の左足シュートと、確度の高い決定機もすべてガンバのゴールキーパー東口順昭に阻まれ、いいところなく試合を終えた。篠田善之監督は試合後の共同記者会見で、この敗戦を真摯に受け止め、次戦に向けて切り換えていく旨を語った。
ガンバは前半22分、ボランチの遠藤保仁から出たパスを受けたアデミウソンに、東京から見て右サイドで丸山祐市が対応。しかしこれをかわし、アデミウソンが独走して右足シュートを決めてガンバが先制した。
後半7分、左ウイングバックの藤春廣輝からのクロスをクリアしきれず、こぼれたボールを倉田秋がシュート。左ポストと右にいた両チームの選手に当たってピンポンのように決まったように見えたゴールだったが公式記録上は倉田の得点でスコアは2-0。
さらに40分、アデミウソンがゴール前に送ったボールをクリアしようとしてオウンゴールとなり、3点差に拡がった。
東京にもあったチャンスは前述のようにことごとく決まらず、無得点。プラス3だった貯金をすべて吐き出す3失点で得失点差はゼロとなる3-0の敗戦を受け、東京はあらためて勝点を積み上げるべく、ルヴァンカップ初戦を経て、次節に向け改善を進める。

◇◇◇

かつて東京に在籍した今野泰幸の試合後の言葉が、ガンバの好プレーを裏付けていた。
「きょうも不安はありましたよ。相手がFC東京という、分が悪いのはわかっていたし、ホームでこのあいだ情けない試合したし。不安があったので、それが危機感にもなっていた。立ち上がりから気持ちを入れてやっていたと思うんですけど。
東京がね、おれらいつも情けない試合をしていたので、それを思うところはあったし。きょうはいいプレーできたと思いますよ、みんな」
そして連携とパスワークがよかったのではという問いかけに対する今野の答えが、東京が苦しんだ要因のふたつをあらわしていた。
「いや、いちばんいいのは、やっぱりプレスがいいんじゃないですか。しっかりプレスに行けているし、相手に自由にさせていない。もしスパッと入れられてもみんな戻り速いし。あそこまでやったら、なかなか隙はできない。あと最後にスーパーな東口(順昭)がいるから、助けられました」

枠内シュートを弾き、PKとそれにつづくシュートまでをも防いだ東口。その姿は、東京初優勝の夢を打ち砕いた、2003年11月15日、J1セカンドステージ第13節の、松代直樹の鉄壁を思い起こさせた。
そしてプレッシング。J1第2節のvs.大宮アルディージャ戦、練習試合のvs.水戸ホーリーホック戦と、東京は前からプレッシャーをかけてくるチームに苦しんだ。この日のガンバのプレスも、

(残り 2562文字/全文: 3833文字)

ユーザー登録と購読手続が完了するとお読みいただけます。

ウェブマガジンのご案内

日本サッカーの全てがここに。【新登場】タグマ!サッカーパック

会員の方は、ログインしてください。

« 次の記事
前の記事 »

ページ先頭へ