【無料記事/J1第10節第2報】篠田善之監督と三田啓貴、タイムアップ後の再会(2017/05/07)
2017年05月07日 19時01分
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前節、J1通算100試合出場を達成したベガルタ仙台の三田啓貴が、このJ1第10節の試合開始前の13時57分、通算200試合出場を達成した石原直樹とともに、花束贈呈のセレモニーに臨んだ。くしくも古巣、FC東京との対戦。アウエー側のゴール裏からは、当然のように三田を祝福する声が飛んだ。
試合が終わると、東京のベンチに駆け寄り、飛びつくように篠田善之監督と再会を喜んだ。このとき、篠田監督は三田にこう声をかけた。
「J1通算100試合おめでとう。これからもしっかり中心として見ているよ。ただ、きょうはおれたち(東京)の勝ちだったね」
所属するクラブが変わっても、小平でともに過ごした日々の記憶はなくならない。篠田監督だけでなく、ベンチにいたスタッフのすべてが“タマ”に握手を求めた。
同じ“サッカー仲間”としてどう思ったか──そう訊ねると、篠田監督は次のように答えた。
「タマ(三田)が東京に入ってきて、ぼくもコーチとして長くいっしょにやってきましたけれども、彼がピッチに戦っている姿を見て、とてもうれしかったです。うれしい気持ちがあったのと、サッカー仲間として切磋琢磨して、前向きにやっていきたいとあらためて思いました」
楽勝だったわけではない。三田は確実に東京の脅威になっていた。
「終了間際の後半43分、三田選手にミドルシュートを打たれたシーンは少しひやりとした」
ポストがゴールを阻んだが、あれが決まっていたらどうなっていたかわからない。
三田は試合後、仙台のメディアに囲まれ、試合を振り返っていた。
「自分が決めていれば同点にできるチャンスもあったと思う。ああいうチャンスをしっかりと仕留められるようにしていきたい」
「積極的なシュート? 撃ちましたね」
「負けていることもあったので、自分でドリブルで運びました。サイドを使えるところもあったので、使い分けはもっと突き詰めていきたいところです」
その風格はもう、仙台の中核的な存在そのものだった。寂しいと言えば寂しいが、頼られる選手になっているのは喜ばしい。これもまた、サッカーにつきものの出会いと別れが紡いだ物語のひとつなのだろう。
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◎後藤勝(ごとう・まさる)
東京都出身のライター兼編集者。FC東京を中心に日本サッカーの現在を追う。サカつくとリアルサッカーの雑誌だった『サッカルチョ』そして半田雄一さん編集長時代の『サッカー批評』でサッカーライターとしてのキャリアを始め、現在はさまざまな媒体に寄稿。著書に、2004年までのFC東京をファンと記者双方の視点で追った観戦記ルポ『トーキョーワッショイ!プレミアム』(双葉社)、佐川急便東京SCなどの東京社会人サッカー的なホームタウン分割を意識した近未来SFエンタテインメント小説『エンダーズ・デッドリードライヴ』(カンゼン)がある。2011年にメールマガジンとして『トーキョーワッショイ!MM』を開始したのち、2012年秋にタグマへ移行し『トーキョーワッショイ!プレミアム』に装いをあらためウェブマガジンとして再スタートを切った。
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