【無料記事】ヴィッセル神戸の16番となった高橋秀人、“古巣”FC東京との対戦にフル出場(2017/05/21)
ヴィッセル神戸に移籍後初のFC東京との対戦で先発フル出場を果たした高橋秀人は、神戸のファン、サポーターへ挨拶し、チームメイトとともに一度ピッチから引き揚げたが、そのあとFC東京のゴール裏に赴いた。ミックスゾーンでは篠田善之監督と握手。1-1の好ゲームを象徴するかのように爽やかな表情で試合の感想を語った。
──ノエスタに来た東京のファン、サポーターは温かく迎えてくれましたか。
「おれのユニフォームを着ているひとが多かった。いまでもそうしてくれているのはすごくありがたいなと思いました」
──試合前、選手紹介のときの東京ゴール裏からの拍手は聞こえましたか。
「いや、あまり聞こえませんでした。シオさん(塩田仁史)は『古巣とやるときにいろいろな気持ちを封印、集中して臨む』と、東京戦のときに言っていたんですけれども、この一週間、ああ、シオさんはこういう思いでやっているんだなと……振り返ればいろいろな歴史とか積み上げてきたものがあって、思い起こせば思い起こすほど、いろいろなことを考えてしまう。“考えないように”というのはこういうことだったんだなという感じです」
──試合の直前に、ふたりめのお子さんが誕生していたというニュースもあって、東京のファン、サポーターも祝福の気持ちで神戸に来たと思うんですが。
「そうですね、点獲りたかったですね。マジで」
──あの左に持ち出して撃った後半20分のミドルシュートは狙っていたんですか。
「あれは撃たされた感があります。(林)彰洋のパフォーマンスがいいのは知っていたので、そこを“攻略したかった感”はありますけど」
──4-1-4-1のアンカーを基本にしながら、きょうは試合の途中で4-4-2のボランチになり、攻撃面にも関与して積極的に見えました。
「ちょっと(大久保)嘉人さんのところを掴まえきれなかったので、(ネルシーニョ監督が布陣を)そういうふうにしたんだと思いますけど、攻撃でも前半はわりと自由にやらせてもらえましたし、もうちょっと存在感を見せたいですけど、これから少しずつ積み上げて、神戸のサポーターのひとたちに認められる存在になりたい、と。まだ道半ばという感じですね」
──戦い終わってみてどうですか。
「あらためて東京はいいなと思いました。でも神戸に来ると神戸のサッカーというものがあって、後半、相手に一定の脅威をもたらすようなところがある。いまはその神戸のサッカーに早くなじんで、神戸のサッカーで勝ちたいなという感じです」
ひと足早く古巣との初顔合わせを果たした権田修一からそのときの厳しい心境を聞いたものの、自分の場合は味スタではないからそんなに緊張しない感じはあった、と言う高橋。次回、味の素スタジアムでの再戦に向け、さらに神戸になじみ、一段とスケールアップした選手になっていることを祈りたい。