『J番記者による大忘年会2017』~タグ祭り!~12/18渋谷で開催

後藤勝公式マガジン トーキョーワッショイ!プレミアム

【無料記事/ルヴァンカップPOS第2戦第3報】シュート7本を撃ちながら無得点に終わるも、積極的な姿勢の範を示した中島翔哉(2017/07/27)

巧さや速さでピーター ウタカと永井謙佑が突出していることはたしかだが、前田遼一と中島翔哉が劣っているというわけではない。決定力に難があったとしても、前から相手ボールホルダーを追い、ショートカウンターのリズムなり循環をつくり出すプレーぶりは、チーム全体の機能を考えればとてもフィットしている。
3-1-4-2フォーメーションを採用したFC東京の新システムはボールを奪われ、それを奪い返してからが本番と言っても差し支えがないほど、フィールドプレーヤーが連動してプレッシングマシーンと化す代物。これは2016シーズン後半に篠田善之監督が掲げた「前からプレッシャーをかける」スタイルをより鮮明にしてくれるものであり、積極的に、跳ねるように躍動して前を向く中島は、たとえシュートが入らなくとも有効な存在だった。

次々にボールを奪い、仕掛け、シュートを撃つ中島の姿は、速攻大好きな東京ファンの求めるアタッカー像に近いのではないか。大熊東京時代のわかりやすい堅守速攻にも似た爽快感が、一段上の次元に昇華したような印象がある。
中島は言う。
「オープンになる展開もありましたけど、いつもよりも観ていておもしろさがある試合だったと思います。何人も出ていた若い選手がJリーグでも出られるようにしていきたいなと思っています」

室屋成の項で記したとおり、中島には「(室屋)成がシュートをやり方を教えてくれた(笑)。ミドルに関してはあれを真似して、ああいうシュートを撃たなきゃいけないと思っています」と、おもしろいことを言う余裕すらあった。プレーしている選手本人が楽しんでいるのであれば、スタンドのファンを楽しませることも可能だろう。
ボールを奪ってからゴールまでの流れにストレスを感じている気配はなく、中島は生き生きとしていた。
「そうですね、前を意識するというのはシノさん(篠田善之監督)がずっと言っていることですし、そのなかでどんどんミスを減らしていかなきゃいけない。もっとよくなるし、もっとおもしろいサッカーができると思います」

シュート7本で無得点という結果については率直に「もっと落ち着いてシュートを撃てればと思っています」と反省した。工夫がなかったわけではない。タイミングを図ってループ気味に撃つなど狙いを持ってプレーしようとしていたことはわかる。精度を高めなければいけないことは事実だが、撃たないことには決まらない。折れずにシュートを撃ち続ける姿勢を示した点は、チームが勇気持つために必要なものでもあったのではないか。

サンフレッチェ広島を相手に完封勝利を果たしたプレーオフステージ第2戦で重要だったことは、前からボールを奪いに行くだけでなく、うしろで構えたときにも危なげない守備ができたことだ。後半、フェリペ シウバにクロスバーを叩くシュートを許すなどピンポイントで危機を迎えてはいたものの、ディフェンダーはフォワードに、フォワードはディフェンダーに連動して組織的守備の機能を維持していた

「チーム全体が下がっているときはフォワードも少し位置を下げないといけないと思いますけど、獲ったあとに相手のゴールを狙うということは変わらない。状況に応じてプレーしたいと思います」
ラインを下げる時間帯への理解を示しつつも、高い位置でショートカウンターを狙っているときと劣らぬ意欲でゴールを狙うことで、相手にボールを保持されているときでも押し込まれる一方になることはなかった。この新しいスタイルでフォワードはどうふるまうべきなのか、この日の中島はその一例となっていた。

———–
後藤勝渾身の一撃、フットボールを主題とした近未来SFエンタテインメント小説『エンダーズ・デッドリードライヴ』(装画:シャン・ジャン、挿画:高田桂)カンゼンより発売中!
◆書評
http://thurinus.exblog.jp/21938532/
「近未来の東京を舞台にしたサッカー小説・・・ですが、かなり意欲的なSF作品としても鑑賞に耐える作品です」
http://goo.gl/XlssTg
「クラブ経営から監督目線の戦術論、ピッチレベルで起こる試合の描写までフットボールの醍醐味を余すことなく盛り込んだ近未来フットボール・フィクション。サイドストーリとしての群青叶の恋の展開もお楽しみ」
———–

後藤勝公式マガジン トーキョーワッショイ!プレミアムとは

『トーキョーワッショイ!プレミアム 後藤勝公式マガジン』について

『トーキョーワッショイ!プレミアム』は、主にフリーライター兼編集者である後藤がFC東京を中心としたサッカーの「いま」をお伝えするウェブマガジンです。試合のレポート、監督や選手のインタヴュー、コラムなど、他媒体では読めない量と質を追い求め、情報をお届けします。
FC東京トップチームのほか、J3、U-18、関係他クラブや東京都のサッカーについてもお伝えしていきます。

 

トーキョーワッショイ!プレミアムは平均して一日一回の更新をめざしています。公開されるコンテンツは次のとおりです。

●試合情報(マッチレポート、キックオフ30分前の監督囲みコメントなど)
●今週の小平(練習レポート、日々の動静)
●Interview(いま気になるあのひと、日頃眼にしない裏方さんなど、不定期に迫る)
●コラム(人物、トレーニングやプレーを掘り下げた、ルポやノンフィクション)
●ニュース(公共性の高い情報)
●お知らせ(弊サイトについてのお知らせ)

新聞等はその都度「点」でマスの読者に届けるためのネタを選択せざるをえませんが、自由度が高いトーキョーワッショイ!プレミアムでは、より少数の東京ファンに向け、他媒体では載らないような情報でもお伝えしていくことができます。すべての記事をならべると、その一年の移り変わりを体感できるはず。あなたもワッショイで激動のシーズンを体感しよう!

◎後藤勝(ごとう・まさる)
東京都出身のライター兼編集者。FC東京を中心に日本サッカーの現在を追う。サカつくとリアルサッカーの雑誌だった『サッカルチョ』そして半田雄一さん編集長時代の『サッカー批評』でサッカーライターとしてのキャリアを始め、現在はさまざまな媒体に寄稿。著書に、2004年までのFC東京をファンと記者双方の視点で追った観戦記ルポ『トーキョーワッショイ!プレミアム』(双葉社)、佐川急便東京SCなどの東京社会人サッカー的なホームタウン分割を意識した近未来SFエンタテインメント小説『エンダーズ・デッドリードライヴ』(カンゼン)がある。2011年にメールマガジンとして『トーキョーワッショイ!MM』を開始したのち、2012年秋にタグマへ移行し『トーキョーワッショイ!プレミアム』に装いをあらためウェブマガジンとして再スタートを切った。

ご購読方法

支払い方法ごとの詳細

各お支払い方法ごとに、詳しいお申し込み方法と閲覧期間の説明ページをご用意しました。下記リンクから、お進みください。

タグマ!とは

ご自宅で、移動中で、出張先で、いつでも好きな時にプレミアムコンテンツが読める。

Push7リアルタイム更新通知に対応!記事更新をお手元の端末へダイレクト通知。気になる話題がいち早く!

« 次の記事
前の記事 »

ページ先頭へ