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【有料記事】J1第22節Preview◆元東京トリオとポドルスキを擁する神戸を3バックで押し返せるか青赤軍団~橋本拳人、チャン ヒョンス、吉本一謙(2017/08/12)

パウリーニョやラベッシ、シソッコ、デンバ・バ、マルティネスらと対戦したことがあるチャン ヒョンスは、ルーカス ポドルスキに対しても臆するところがない。

FC東京はあす8月13日、ホーム味の素スタジアムにヴィッセル神戸を迎えてJ1第22節に臨む。獲得を狙っていたとされる金崎夢生は加入しない雲行きになってきた神戸だが、それでも田中順也とハーフナー マイクがベンチに控える攻撃陣は十分に層が厚い。日本デビュー戦の2ゴールでファンの度肝を抜いたルーカス ポドルスキ、ランコ ポポヴィッチ監督時代に東京の主戦ストライカーだった渡邉千真、そして小川慶治朗と大森晃太郎が構成する前線は脅威で、彼らを封じなければ東京の勝利はない。
故障で離脱していた高橋秀人はこの一戦に向けて整えてきたかのように第20節で途中出場を果たし、第21節では先発フル出場。伊野波雅彦もサブスティテュートメンバーに名を連ね虎視眈々と活躍の機会をうかがっている。渡邉も含め、かつて東京に所属していた彼らが味スタのピッチで士気も高く活躍することは想定内で、楽な試合にはなりえないだろう。ポドルスキの加入によってもともと粒ぞろいだったチームの質がより引き立ち、怖さを増していることはまちがいない。

しかし東京もシーズン後半から3-1-4-2を採用して中断期間前とは様相が変わってきている。リーグ戦再開後のJ1成績は1勝2分で負けなし。セットプレーでの失点がつづいていること、いわゆる流れのなかの刻んでくる攻撃でもときおり危険な場面をつくられていることはたしかだが、基本的には危なげない試合運びができるようになり、決定的な場面や決定機に近いチャンスを量産できるようになってきている。
これらの理由としては、4-2-3-1のときは相手の両サイドバック付近のエリアを越していくことができず攻撃をつぶされていた東京だが、3-1-4-2のシステム上発生しやすい数的優位を活用し、強気に前へ前へと出る攻めによって対戦相手を後手に回らせていることが大きい。

3-1-4-2フォーメーションでは前に攻め込み後方に戻る上下動の運動量がものを言う。フォワードでは中島翔哉、インサイドハーフでは橋本拳人、ウイングバックでは室屋成に顕著だが、連戦にも無理がきく若手が起用されるのはこの条件によるところが大きい。上下動を繰り返しているかぎり相手のディフェンダーもアタッカーも対応しきれないというサッカーなので、ハードワークを維持できるという点で若手が有利だが、ベテランには大久保嘉人や太田宏介のような落ち着きや高い精度がある。どの長所を汲み取ってバランスよくチームを編成するか、監督のさじ加減に成否がかかっていると言っても過言ではないのかもしれない。

次節は連戦ということと、選手の体調の関係により、各ポジションで若干の入れ替えが

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