青赤20倍!トーキョーたっぷり蹴球マガジン

【有料記事/J1第26節第1報】有言実行のコースケCKクロス×ヒョンスヘディング弾。安間貴義監督率いる新体制のFC東京、初陣を飾る(2017/09/16)

9月16日、FC東京は味の素スタジアムでJ1第26節に臨み、ベガルタ仙台を相手に1-0の勝利を収めた。前節まで公式戦5連敗、内容も悪化した責任をとり、篠田善之前監督が辞任。安間貴義コーチが監督に昇格、今シーズン残り9試合の指揮を執るその初戦の、重圧に逆らっての1勝だった。

◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇

ベガルタ仙台の渡邉晋監督は「いちばんやりづらいタイミングじゃないですか」と苦笑した。そして、こうつづけた。
「監督が替わって一回めのゲームというのは、そのチームにとってものすごいパワーが生まれる。同じような経験を、ぼくも監督という立場でやらせてもらい、選手のときもそういう経験をしました。ある種、劇薬を投じてこのタイミングで東京さんがそういう方向に舵を切ったと。ものすごいパワーが生まれるのはまちがいないと思います」

昨年も、城福浩元監督から篠田善之前監督に指揮官が替わって最初の試合、7月30日のJ1セカンドステージ第6節vs.アルビレックス新潟戦は、アウエーだったが自チームから見て同じ1-0のスコアで勝った。
その繰り返しと考えると、初戦はどの監督にとってもチャンスと言えるし、言い換えればここで勝たなければいけないという試合だということにもなる。

◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇

安間東京が初陣を飾った。後半22分、「あしたは点を獲ります」と宣言していた太田宏介の右コーナーキックを、ニアでチャン ヒョンスが叩いた。矢のような軌道でヘディングシュートが左隅に突き刺さる。待望の先制ゴール、そして安間東京の第1号ゴールを決めたヒョンスは、左胸のエムブレムを叩き、ゴール裏へと一目散に駆けて行った。

セットプレーからの得点ではあったが、それまで幾度となく諦めずゴール前に攻め込んだそのアタックが、ボディブローのように効いていた。右コーナーキックはつづけて二回めだったし、最初のコーナーキックは中寄りの永井謙佑から左の太田宏介へとつなぎ、太田が中に向かって大久保嘉人にパス、その大久保がシュートを放ち、得たものだった。この中と外のレーンの使い分けで相手のスペース、隙、あいだを衝くプレーが、この試合には何度もあった。勝負のタテパス、スルーパスも多く目についた。安間監督は「トップにボールが入らなかった」と不足を認めたが、変わろうとしていることはたしかだった。
前へ、前へ。姿勢の変化が最終的にゴールをもたらした。

得点のあと、ベガルタ仙台は猛然と反攻を開始した。
接触プレーで林彰洋が倒れ込む場面もあったが、この1点を守り抜いた。長身のクリスランにはディフェンスがふたりつき、クロスに対してヘディングを許さなかった。攻撃だけでなく、守備にも粘り強さを見せた。ただ、ラストワンプレーでは、

(残り 1530文字/全文: 2655文字)

ユーザー登録と購読手続が完了するとお読みいただけます。

ウェブマガジンのご案内

日本サッカーの全てがここに。【新登場】タグマ!サッカーパック

会員の方は、ログインしてください。

« 次の記事
前の記事 »

ページ先頭へ