世界に伍して戦う東京となるには【コラム】
「東京から世界をめざして」と銘打ったFC東京vs.セレッソ大阪戦に於けるマッチデープログラムの表紙には海外移籍経験を持つ両チームの選手が登場していた。
日本の選手が異国のクラブで世界を体験するのはもちろんいいことだ。だが、少々腑に落ちない感触も残る。そもそも、日本のクラブが世界の舞台で世界と戦い勝てるようにならなくてはいけないのではないか、という思いが拭えない。
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もう5カ月前のことになる。5月3日から6日まで開催された「2017 東京国際ユース(U-14)サッカー大会 Tokyo U-14 International Youth Football Tournament 2017」でFC東京が準優勝した。FC東京U-15深川とむさしから選抜されたU-14年代の混成チームは、決勝でボカジュニアーズと対戦。左からのクロスを右で折り返され、中央でこぼれたボールが連続してバウンドする状況から押し込まれ、ボカに先制を許した。その後も攻め込まれる場面がつづいたが、後半に右からのクロスを決めて1-1。正規の時間内では決着がつかず、もつれ込んだPK戦では東京がひとり止められて準優勝となった。
傍目には大健闘。しかしこのチームの参謀役を務めた深川の藤山竜仁コーチは、満足してはいなかった。
「優勝を狙いに行っていました。予選からまだ何も成し遂げられてないよな、という話を(佐藤)由紀彦(コーチ)として、優勝を狙っていたので残念でした。準優勝しても何も価値はないと。ないわけじゃないですけど、かたちが残らないので」
予選リーグ(一次ラウンド)の最終戦でふがいない試合をした東京は、決勝ラウンド(二次ラウンド)に臨むにあたり、あらためて意思統一を図った。外国のチームに対して力を発揮しきれない日本人的な様子が、この大会の東京にも見られていたからだ。
「なんでそんなに外国に遠慮しているんだろう、と」
もう、
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