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J1第31節「FC東京vs.清水エスパルス」小林伸二監督、安間貴義監督試合後共同記者会見要旨

【小林伸二監督(清水)】

○総括
前半はうまくバックラインの背後を衝いてくれて、グラウンド状況が悪くなるなかでもそれを徹底してくれた。
後半は一回センターバックが被ってリズムを崩したことと、ピンチをポストに救われたことが挙げられる。全体としては全員が守備に集中していた。きょうは守備の安定と攻撃を明確にやってくれたが、二回あったビッグチャンスをものにできていないという面がある。
二週間空くので、もう少し守備のところを整備してボールを奪えるようになるのではないか。FC東京の選手は個々に資質が高く(攻略が)難しいところがあったが、札幌戦に向けて整備して点を獲れるようにしていきたい。

○河井陽介先発の意図
練習ゲームをサテライトで60分やったところその内容がよかった。トレーニングでは8カ月も離脱していた選手には見えなかった。
最後に負けているのなら河井と枝村(匠馬)は今回のゲームのキーになるところがあり、枝村を先に使って疲れるということになると河井を先行させたほうがいいと思った。チアゴ アウベスは力強いが全体に守備の意識が強いなかで90分は厳しい。ほかの選手を頑張らせて最後にチアゴで点を獲る狙い、もう少しだった。
キックオフ時刻が遅く、他会場の結果を知ったなかで振る舞ったが勝つところまで行けなかった。勝点3を狙って1まで逃すと厄介なので1を獲ることができてよかった。河井が70分以上も、グラウンドが悪いなかでもやってくれたことは評価したい。

○金子(翔太)からチアゴ アウベスへの交替が早かったが?
3バックにいかにプレスをかけるか、若い選手ふたりでやったほうがいい。うまく行くとまだグラウンドが悪くないときにうまく嵌って金子で獲った。うまく試合に入った。後半、ちょっとしたところで点を獲るにはできるだけ早い時間にチアゴを使ったほうがいい。金子が中盤で収まっているところが、チアゴと(北川)航也はふたりとも前に飛び出す選手なので心配だったが、うまくふたりでローリングしてくれた。金子は十分仕事をしてくれたと思う。

○中盤をコントロールしていたのでは? 指示は?
ボランチが食いつくという意味ではきょうは東(慶悟)くんが食いついたので、あそこのバイタルをうまく使えた。もう少し(ミッチェル)デュークがコントロールで使えれば前半はもっと楽だったと思う。第1節以来のスタメンだった河井が(中盤で)うまく収めてくれた。ウラを蹴るとラインが下がり、ボランチが食いき、一枚の金子のところが空くという意味では、うまくボールを廻せたのではないかと思う。それが狙いだった。まずウラをとったのがうまくいった最大の要因ではないか。

【安間貴義監督(東京)】

○総括
足許の悪いなか駆けつけていただいたファン、サポーター、そしてスポンサーのみなさんに感謝したい。
この試合に向けて、J3と重なり、ほんとうにひとが少なかった(※J1の試合前日にJ3メンバーは試合当日を迎えている)が、ウチの下部組織の一年生たちが、嫌な顔ひとつせずにセットプレーの練習に付き合ってくれた。その成果が出てセットプレーの失点がゼロで終われたことはすごくうれしい。またオフィスショウ(※株式会社オフィスショウ、小平グランドや味の素スタジアムなど運動施設の芝生管理をおこなっている)のみなさんが、自分たちがやっている「動かすサッカー」のために最後の最後まで努力され、排水していただけたことに、ほんとうに感謝している。そういう方々のためにもしっかりと勝点3を獲れるように、次に向けてチームをもう一歩先に進めていきたいと思う。

○大久保嘉人を下げた意図は? 彼が途中で下がるのは珍しいのでは?
もちろん出足の(時間帯に実践していた)、ボールを動かすほうのサッカーを選択しているならば、まちがいなく下げてはいけない選手であるし、そういうサッカーを望んでいた。ただ、グラウンドがああいう状態なので、頭を飛び越すサッカーになったときに、どうしても彼が触るタイミングが少なくなってきた。さらにそこから推進力、かといってエスパルスさんのカウンターも強烈だったのでこぼれを拾うところと、両方を考えたときに、(大久保嘉人からユ インスへと)交替することがこのゲームには必要だったのではないかと思う。ゆえに、交替を決断した。

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『青赤20倍!トーキョーたっぷり蹴球マガジン』は、長年FC東京の取材を継続しているフリーライター後藤勝が編集し、FC東京を中心としたサッカーの「いま」をお伝えするウェブマガジンです。コロナ禍にあっても他媒体とはひと味ちがう質と量を追い求め、情報をお届けします。

 

 

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◎後藤勝(ごとう・まさる)
東京都出身のライター兼編集者。FC東京を中心に日本サッカーの現在を追う。サカつくとリアルサッカーの雑誌だった『サッカルチョ』そして半田雄一さん編集長時代の『サッカー批評』でサッカーライターとしてのキャリアを始め、現在はさまざまな媒体に寄稿。著書に、2004年までのFC東京をファンと記者双方の視点で追った観戦記ルポ『トーキョーワッショイ!プレミアム』(双葉社)、佐川急便東京SCなどの東京社会人サッカー的なホームタウン分割を意識した近未来SFエンタテインメント小説『エンダーズ・デッドリードライヴ』(カンゼン)がある。2011年にメールマガジンとして『トーキョーワッショイ!MM』を開始したのち、2012年秋にタグマへ移行し『トーキョーワッショイ!プレミアム』に装いをあらためウェブマガジンとして再スタートを切った。

 

■J論でのインタビュー
「ライターと編集者。”二足の草鞋”を履くことになった動機とは?」後藤勝/前編【オレたちのライター道】

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