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後藤勝責任編集「トーキョーワッショイ!プレミアム」

【U-23総括】2017シーズンのFC東京U-23を振り返る~中村忠トップチームコーチ兼FC東京U-23監督<後篇>

(前篇からのつづき)

シーズン終盤に新たな指揮官となった安間貴義監督に「オーバーエイジを呼んでもいいし呼ばなくてもいいし、自由にやっていい」と言われた中村忠トップチームコーチ兼FC東京U-23監督は、J1で出場機会が少なくなっている選手に声をかけ、あるいはあえてオーバーエイジなしで若手だけでメンバーを組み、試合の目的に応じてその都度U-23を編成した。一年をかけて大きく成長したU-18の選手たちを中村監督は「シーズン当初の原大智と最終節の原大智を比べてみればそのちがい、成長の度合いはあきらか。小林幹にしても品田愛斗にしても長谷川光基にしても、みな伸び盛り」と評した。適度にJ3へやってくるオーバーエイジがチームを引っ張り、伸び盛りの若手も活かし、結果を得られて個の育成にもなる循環が生まれた。長谷川の場合はどうしても不足するディフェンス陣を支える役目も担っていた。

◯出場時間から見えること

年間を通して見ると、J3出場時間のバランスはとれているようだ。トップの若手が概ね1700分から2200分。高校生の出場時間はその役半分。U-18との兼務ということを考えると妥当だろう。途中から入ってきた外国籍選手ふたりもシーズンの半分から1/3で、在籍期間に応じただけの出場時間を得て成長している。ゴールキーパーは廣末陸と波多野豪で分け合った恰好だ。鈴木喜丈と内田宅哉の出場時間が長くなってしまったということは、言い換えればJ1やルヴァンカップの公式戦に出られていないということ。来季はいい意味でこの出場時間を減らしていきたい。山田将之、ユ インス、小川諒也、柳貴博については「もうちょっとJ1に絡んでほしい」と中村監督から注文が飛んでいた。

小川諒也    2,210分
柳貴博     1,701分
ユ インス     1,722分
内田宅哉    2,320分
岡崎慎     1,659分
鈴木喜丈    2,683分
山田将之    2,170分
廣末陸     1,080分
波多野豪    1,350分
ジャキット    695分
リッピ ヴェローゾ  942分
長谷川光基   1,221分
小林幹     1,254分
原大智     1,135分
品田愛斗    1,111分
平川怜     1,169分
久保建英    1,629分

「開幕した時点である程度のメンバーがJ1の18人に入らないのはだいたい予想できる。13~4人に入らなかった選手はJ1のサブメンバーでもJ3と兼ねて起用されることになります。いちばんの理想は、そこから10試合や15試合といった期間でJ1とJ3のメンバー3~4人が入れ替わる逆転現象を起こすことですね。しかし2017シーズンに関しては、そこまではできなかった。彼らが試合経験を重ねたことはセカンドチーム設立の意義に照らし合わせれば悪いことではないのですが、欲を言えば若い選手からもう少しJ1に出るとか、そのチャンスを活かしてレギュラーになるケースが増えてほしい。現状はそこまで行っていないですよね。(ユ)インスもそうだし、柳(貴博)も6試合連続で出たと言ってもあくまでも(室屋)成がいなかったときという但し書きがつきます。(小川)諒也もそうです。もちろん左のアウトサイドで逆転現象が起きなかったことに関しては太田宏介ががんばったということが大きな比重を占めているのですが。その3人が完全にレギュラーとはいかなくとも毎試合確実に途中出場を果たしたり、チーム事情で即先発に廻る位置にいたりということが必要かなと思います」

これだけ技術に秀でたメンバーが揃っていれば上位進出も夢ではないようにも思えるが、リーグ戦はそうかんたんなものではない。中村監督は言う。
「最初からオーバーエイジを使ってトップのメンバーで、というやり方であれば、J3であと勝点10を上積みして5位、6位争いをやれないことはないと思います。ただ、ユースを先発に起用しながらであっても、選手もですがぼくの力がもっとあれば、敗れた試合を引き分けに、引き分けの試合を勝ちにして、上位に行けた可能性はある。最近で言えば相模原戦(11月19日開催のJ3第32節、アウエーで相手を上回る13本のシュートを放ちながら0-0の引き分け)は、勝つべき試合でした。そこもだんだんと味あわせていきたいんですよね。勝つべき試合をちゃんと勝つ。劣勢の試合を引き分けに持っていける。悪くても引き分け。下の相手には確実に勝つ。リーグ戦はそれが必要じゃないですか。それができないから、

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