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思ったより順調なチームづくり。しかし気がかりな点も~プレシーズン総括【開幕直前】

練習試合では横浜F・マリノスに主導権を握られる時間帯が長かった。

開幕までのプレシーズンにおこなわれた対外試合のなかでも、特に多くのFC東京ファンが目撃した「2018Jリーグ アジアチャレンジ in インドネシア」vs.バヤンカラFC戦と「2018 Jリーグプレシーズンマッチ presented by 東京ガス」vs.横浜F・マリノス戦。この2試合に関しては、観る者は似たような感想を抱いたのではないか。すなわち、少なくとも先発の11人には長谷川健太監督のサッカーが浸透し、ある程度チームとしてまとまった戦いができていた。そして先発を外れた選手のなかでも丸山祐市(インドネシア遠征では先発)や久保建英は結果も含めてアピールしたというように。過剰な期待をしてはいけないと懐疑的な視線を注いでいたひとほど「意外にやるな」と思ったはず。太田宏介は「監督が交替、新たに始動したにしては順調に推移している」という旨の言葉を残しているが、この感触は観る側のそれと大きくかけ離れてはいないことだろう。

長谷川監督がめざすサッカーはオーソドックスであり極端な戦術は用いていない。戦術以前の原理原則を徹底させ、連続してプレッシャーをかける、献身的なハードワークを実践することで成り立っている。そして具体的だ。vs.横浜戦のハーフタイムコメントシートには「攻撃は前線の選手だけではなく逆サイドの選手も関わって組み立てること」「守備は中央を締めて切り替えを早くすること」という記述があった。やるべきことが明確であれば迷いは少なくなる。努力すればするほど実りがある。“労働”に向いた選手である前田遼一や東慶悟、米本拓司が“ケンタ東京”で存在感を醸し出しているのもうなずける話だ。

ただ、それも

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