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峻烈のサイドバック・2<Right Side>24歳の自覚、責任感が増した室屋成「うまくいかないときでもどれだけ自分たちが寄り添い、助け合えるかが大事」【開幕直前】

チームを思いやる室屋成。いちばん成長したのは心根なのかもしれない。

今シーズンのFC東京で大きな役割を果たすだろう両サイドバックが好調、かつ安定している。今週の小平でも彼らはハードワークを厭わず闘志をあらわにするとともに落ち着いた様子を見せていた。
開幕戦を控えたいま、ふたりは何を思うのか。太田宏介につづき、室屋成の言葉をお届けする。

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すごく楽しみという気持ちから、かなり不安だという気持ちまでの振り幅のなかで、いまの度合いは――と訊ねると、室屋は顔をほころばせながら答えた。
「真ん中(笑)。真ん中っすね」
たしかにキャンプでの表情を振り返っても、きちんと走ろうと真剣な顔つきになってはいたが、悲壮感が漂ってはいなかったし、はしゃぎすぎる感じでもなかった。平静さが板についた感じが、このプレシーズンに於ける室屋だった。
「そんなに『楽しみ!』というふうに浮かれているわけでもないですし、わりと落ち着いています」

やるべきことを整理しながらのチームづくり。目標はあくまでシーズンを通して戦い抜き、最後にチャンピオンとなっていること。開幕戦を大事に思ってはいるがそれがすべてではないと、最初の試合に向けた態度も既に確立している。
「監督も『開幕がすべてではない』と言っていますけれども、自分たちがキャンプからやってきたことをピッチの上でどれだけできるかだと思う。100パーセントのいい準備をして臨みたい」

13位に終わった昨年に対する反省がこのチームの出発点だ。室屋も大きな流れのなかで負のサイクルからチームを抜け出させることはできなかった。勝てなかったがゆえに、闘志を燃やす。
「勝つときもあれば負けるときもある。チームとしても個人としてもどれだけブレずに優勝という目標に向かって戦いつづけられるかが大事なのだと、

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