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ケンタ東京、戦術と組織力の勝利。ロングボールとハイプレッシャーで湘南を後半シュート0に抑えてJ1初白星【J1第4節第1報】

3月18日、FC東京は味の素スタジアムにここまで無敗の湘南ベルマーレを迎えてJ1第4節に臨み、1-0で今シーズンのJ1リーグ戦初勝利を収めた。前半45分間は両チーム無得点。セカンドハーフの立ち上がりから一段とギアを上げた東京は橋本拳人がプレッシャーをかけて奪ったボールを小川諒也、東慶悟とつなぎ、これを受けたディエゴ オリヴェイラが遠い位置から巻くように強いシュートをゴール右隅に叩き込んで待望の先制点を得た。開始からわずか30秒での出来事だった。以後は危ないシーンにも動じず最後まで守りきり湘南を完封、勝点3を獲得して中断期間に入った。J1次節は3月31日のvs.ガンバ大阪戦。この第4節はルヴァンカップ第2節の初勝利メンバーのうち丸山祐市を除く10人と森重真人が先発したが、ここから二週間は再び先発の座をめぐり、練習試合とJ3で競い合う日々となる。髙萩洋次郎が相手のボールホルダーを潰しにかかったとき、その空白を埋めるように巧みな位置取りをする橋本拳人に象徴されるように、個の力の発揮に組織力が噛み合い始めた東京。公式戦2連勝の先が楽しみになってきた。

○長谷川健太監督、森重真人、ディエゴ オリヴェイラ、初勝利を噛みしめる
J1の過去三試合で守備が機能していなかった東京は前からプレッシャーをかける守備を意図し、特に後半はそれを徹底。攻撃でもロングボールを多く織り交ぜて湘南を前に出させず、押し込むことに成功した。後半34分に永井謙佑を投入するとカウンター時のウラへの飛び出しをおそれた湘南はますます出てこられなくなり、東京が一方的に制圧する展開に。前半シュート2本だった湘南を後半は0本に抑え、じっくりと時間を費やし、ふてぶてしいまでにしたたかに完封で今シーズンのリーグ戦初勝利を飾った。
湘南の梅崎司に、東京が前からの守備を実践してきて面食らったのではないか──と訊ねると、梅崎の答えは「映像ではリトリートしてくる感じだったが、監督もどうなるかはわからないと言っていましたし、そうなったときにどういう攻撃のかたちをつくっていくのがひとつの課題だと思います」。半ば予期していたにせよ、湘南がそれを打開し得ない程度には奏功した守備であったことはたしかだ。
長谷川健太監督は「きょうはほぼほぼ完璧だったと思います。韓国代表と日本代表のふたりがしっかり最終ラインを締めて、両サイドも守備だけでなく奪ったあとも、

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