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逆転勝利に対する肯定と、次節に対する危惧~丸山祐市、東慶悟、永井謙佑、長谷川健太監督【J1第7節第2報】

4月11日、FC東京はホーム味の素スタジアムに鹿島アントラーズを迎えてJ1第7節に臨み、前半29分に金崎夢生のゴールで先制されたものの、その後、鹿島の左サイドを右サイドバックの室屋成が攻略して逆転。リーグ戦4連勝で3位に浮上した。
勝負の綾となったのは、鹿島の先制点。丸山祐市は「正直、失点したから前に行かなければならなくなった面はあると思います」と吐露した。長谷川健太監督が試合後の共同記者会見で「リスペクトしすぎていた」と発言したことと符合する。先制されても勇気をもって前に出たというよりは、前に出ざるをえなくなった状況がかえって思いきりのよい押し上げを促した。もうひとつは、東京にとっての鹿島の左サイドバック山本脩斗がアクシデントで下がり急遽、西大伍に交替したこと。鹿島の大岩剛監督は「失点場面も(鹿島の)左サイドの室屋選手の勢いによるものでしたし、あそこがひとつのキーになったゲームだったというふうに分析しています」。鹿島にとってはやや不利に働く出来事だったようだ。ただしそれが室屋の価値を毀損するものではない。左サイドバックの小川諒也が「右にロケット(室屋)がいたので、自重しておきました(笑)」と言うほどのスーパーな働き。常々「鹿島にコンプレックスはない」と言ってきた室屋の強気が敵陣を打ち砕いた。

そして勝因の最たるものは、長谷川監督が標榜しているハードワークだ。大岩監督は「ハーフタイム、後半ギアを上げてやるように言ったのですけれども、FC東京さんの勢いに負けてしまったと思っています」と試合後に語ったが、鹿島がいつもそうであるように圧力を高めようとしても抗いがたい状況を東京イレヴンがつくったのだ。
永井謙佑に「だいぶ仲間を思いやったプレーが多い。うまく連動し、引き出して貢献する場面が多いなと、いつも思って見ているんですけれども?」と水を向けると、彼は次のように答えた。
「そうですね。みんながんばっていますからね。ディエゴ(オリヴェイラ)、(大森)晃太郎、(東)慶悟。ボランチがバランスとってくれて。みんながハードワークしているから、相乗効果じゃないけど、みんなが助けてあげよう、助けてあげようと、チーム一体となってできていると思う。誰かひとりだけが、というシーンではなく、まとまってハードワークできているんじゃないかと思います」

ただ、よく働いただけに、中二日で迎えたvs.鹿島戦のあと、さらに中二日でアウエーに乗り込む第8節vs.セレッソ大阪戦は厳しいものとなるだろうとの予測は端々に浮かんでいた。
長谷川監督の口からは

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