後藤勝責任編集「トーキョーワッショイ!プレミアム」

永井謙佑ばりの全力疾走も逸機を反省したキャプテンタスク。そして彼が伸びる背景にも長谷川健太監督のもたらしたディシプリンが【J3第10節第2報/無料公開は終了しました】

キャプテンに任ぜられた平岡翼。トップをめざす選手の象徴かつ道標となるのか。

連休最後の公式戦、J3第10節vs.ガイナーレ鳥取戦で、FC東京U-23のキャプテンマークは平岡翼に託された。傍目にもムチ入れどきに見えた19番。精神的な弱さが払拭されつつあり、充実しているな――と思っていたその矢先に、安間貴義トップチームコーチ兼FC東京U-23監督が彼を選んだことに驚かされた。

試合後の共同記者会見でキャプテンマークを平岡に託したその理由を訊ねると、安間監督はこう答えた。
「平岡翼は、ぼくが初めて来たとき(2015年)は練習にも入れてもらえない状態だったのですが、めげることなく、与えられた状況で常に全力でやっていました。いまはすごく彼のよさが出ています。積極的にやっている。こちらのチーム(U-23)は変化をしていかないと(トップの)ポジションをとれないので、いま変化のスピードが速い彼が象徴になるかと思い、託しました」

メンバーとメンバー外とがはっきり分けられ、メンバー外の選手が苦境に陥るケースはそのときの平岡にかぎったことではない。以前、南米のあるクラブで育成の練習を見学したところ、レギュラー組がメインのコートでゲームをしている傍らで、サブ組はひたすらフットバレーに時間を費やしている光景に出くわした。移籍するか、石にかじりついてでもチャンスを待つのか。平岡の場合、採った選択肢は挑戦をつづけることだった。メンバー外の時期が長かったが、ことしようやく、FC東京U-23で存在感を発揮するところにまでたどり着いた。負傷離脱からのリハビリと並行したフィジカルの強化、個人戦術の整理、技術の整備、メンタル面の改革と、さまざまなことに着手し、その度にそれだけでは序列を覆すことができず、試行錯誤が繰り返された。成果がまとまり、周囲にわかるほどの成長を遂げたのはつい最近のことだ。
以前は俊足を活かすべくサイドハーフで起用されることが多かった。しかし近頃は2トップで先発。彼の飛び出しとチャンスメークがチームの武器になってきていて、重要な位置を占めつつある。

キャプテンに任ぜられた平岡は、キャプテンとして、いちプレーヤーとして、

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