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闘将の叱咤に応えて同点に追いつくもPK戦に涙を呑んだ若き青赤軍団、“いい負け方”のレッスン【クラ選関東大会準々決勝】

最初の追撃ゴールを決め、喜ぶ宮田和純。

試合終了間際の同点弾。佐藤一樹監督と熱い抱擁をかわす森田慎吾。

左サイドからの猛攻でチームを活性化させたバングーナガンデ佳史扶。

ボールを追い、フィニッシュを狙い、責任をまっとうしようとした寺山翼。

レギュラーを掴んでいる角昴志郎。

スターティングイレヴン。

○Report 宿敵を相手に土壇場で追いついたFC東京U-18
6月2日、東京ガス武蔵野苑多目的グランドで2018年度 第42回 日本クラブユースサッカー選手権関東大会決勝トーナメント(ノックアウトステージ)準々決勝が開催され、FC東京U-18は三菱養和SCユースと対戦。2-2の同点で90分を終えて臨んだPK戦に負け、今大会からの敗退が決まった。なお、前週の2回戦を突破したことで全国大会への出場は決定している。
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ファーストハーフの45分間は完全な三菱養和ペース。東京は準備してきた戦術を遂行しようとするが個々の局面で圧されてしまい、なかなか前を向けず、攻撃面ではほぼノーチャンス。守備でも4-4-2で三菱養和の勢いを正面から受け止める恰好になり、これがたたって前半16分、キャプテン遠藤光にPKを決められ先制点を許し、38分には右コーナーキックからのヘディングシュートをディフェンダーの渡辺大貴に叩き込まれ追加点を与えた。
2点を追う東京はセカンドハーフ開始から左サイドバックにバングーナガンデ佳史扶、2トップに宮田和純と青木友佑を投入。打開を図った。
ハーフタイムにとんだ佐藤一樹監督のカミナリによるカンフル剤的な刺激もあり、序盤は一方的な展開。相手の守備をものともせず単独で左サイドを駆け上がり、クロス、攻めのパスを供給しつづける佳史扶を起点に、最後は中央でフィニッシュを狙うパターンがつづき、後半7分、左から佳史扶が持ち込んで送ったパスを宮田が決め、三菱養和を圧倒したまま1点を返した。
このあと勢いがつづかず停滞してしまった東京だが、最後は劇的な幕切れ。アディショナルタイムの後半48分、最後のワンプレーとなった左手前からの直接フリーキックを森田慎吾が叩き込み、東京は土壇場で2-2の同点に追いついた。
狂喜乱舞のタイムアップでPK戦に臨んだ東京は残念ながら2本失敗、2-4で負けて大会からの敗退が決まった。しかし新人戦では0-4と大敗した相手に、0-2から追いついたのは大きな進歩。後半45分間に見せた猛攻は今後に期待を抱かせるに十分だった。
試合後「後半のような試合をすれば認められる」と言い、選手たちを諭したのは佐藤一樹監督。「この試合が転機になるかもしれない」と、眼を鋭く光らせて会場をあとにした。

○Review ハートの温度、個人戦術──不足を補っていけるか
ハーフタイムには過去最大級と言っていい佐藤一樹監督の怒声が響き渡った。前半45分間の試合展開を振り返ると無理もない。相手に圧され、

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