U-23は平岡翼の一撃で連敗脱出。U-18、トップはどうなる【無料公開】
9月1日、FC東京U-23は富山県総合運動公園陸上競技場でJ3第21節に臨み、カターレ富山と対戦。0-1の勝利を収め、連敗を4でストップした。引き分けを挟んで6敗を喫し、9試合勝利がなかっただけに、自信を取り戻す白星となった。
後半5分、平岡翼の上げたクロス状のボールがそのままゴールの枠を捉えて先制、リードを維持して試合を終えた。
平岡は試合後「球際、中に絞るという原則を徹底したことが勝因」とコメント。原点に立ち返り、アウエーで貴重な1勝をもぎ取った。
前節、3バックの右で持ち味を発揮した柳貴博が右サイドバックに、右ウイングバックだったジャキットが左サイドバックに入る4-4-2にフォーメーションを戻し、平岡はサイドハーフで先発。リッピ ヴェローゾも62分間ながら先発で出場、中盤を品田愛斗と平川怜が締め、安定した内容だった。最後はボールを保持して時間を使い、あるいは相手の猛攻に耐え、完封するしぶとさをも見せ、今後につながる戦いぶり。この試合を置き土産に、原大智と平川はU-19日本代表メキシコ遠征に参加する。
あす2日は16時から、FC東京U-18が東京ガス武蔵野苑多目的グランドで高円宮杯 JFA U-18サッカープレミアリーグ 2018 EAST 第11節に臨み、ジュビロ磐田U-18と対戦する。前節、FC東京U-18は青森山田高校を相手に最終盤まで1点をリードしていたが、試合終了間際に失点。1-1の引き分けに終わった。柏レイソルU-18を下して3ポイントを挙げたジュビロ磐田U-18との勝点差は5に開いており、FC東京U-18にとっては背水の陣となる。
トップチームは19時から味の素スタジアムでJ1第25節に臨み、サガン鳥栖と対戦する。監督も主力選手も元東京の人材が揃う鳥栖にあって、特に日本代表に選出されたばかりの権田修一は脅威となる。東京から唯一、代表に招集された室屋成が、得意のサイド攻撃で鳥栖守備陣を崩せるかに注目したい。
長谷川健太監督は「問題がなければ起用したい」と、コンディション次第でチャン ヒョンスと橋本拳人を先発に復帰させたい意向を示した。仮にふたりが復帰しない場合も、久々の中一週間で休養をとれていることで、狙いとするハードワークは十分に実践できると見る。
コマ不足に陥ったチーム事情から4-4-2と併用してきた4-2-3-1については、今後は“武器”とみなし、複数の戦術を運用して勝つための材料とする方針。「もともと複数のフォーメーションを使い分けるつもりだった」と、長谷川監督は今シーズン序盤を思い起こしながら説明。負傷離脱から復帰してきた選手、若手も加え、厚みを増したメンバーで状況に応じた試合運びをめざす。髙萩洋次郎だけでなく東慶悟を加えたヴァージョンでも機能した4-2-3-1の手応えを終盤の逆襲に活かせるか。
「ここからの10試合で順位が決まる。残り10試合、少しでも上でフィニッシュできるよう戦っていきたい」
長谷川監督はラスト10への決意をこう述べた。トップ、U-23、U-18と、3つのカテゴリーで苦戦がつづく東京。U-23の勝利を皮切りに、逆襲の9月が始まる。
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◆書評
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「近未来の東京を舞台にしたサッカー小説・・・ですが、かなり意欲的なSF作品としても鑑賞に耐える作品です」
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「クラブ経営から監督目線の戦術論、ピッチレベルで起こる試合の描写までフットボールの醍醐味を余すことなく盛り込んだ近未来フットボール・フィクション。サイドストーリーとしての群青叶の恋の展開もお楽しみ」
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