青赤20倍!トーキョーたっぷり蹴球マガジン

アウエーで首位と接戦も、最後に無情の結末【J3第22節】

 

ダビスタならぬタピスタ。今夏、名称を変更したばかりだ。

◆前田遼一を含むメンバーで臨んだ、その結末は

 9月8日、FC東京U-23はタピック県総ひやごんスタジアム(沖縄県総合運動公園陸上競技場)でJ3第22節に臨み、FC琉球と対戦。3-2で敗れた。同遠征メンバーは翌日帰京し、スタッフやトップの選手はFC東京U-18のプレミアEAST第12節を観戦。U-18の選手はプレミア終了後の紅白戦で汗を流した。

 J1中断期間ということもあり、東京はゴールキーパーに大久保択生、左サイドバックに小川諒也、2トップに前田遼一を擁する布陣。柳貴博は山田将之と組んで4バックのセンターに入り、ジャキットは右サイドバックを務めた。U-19日本代表遠征で平川怜が不在のセントラルミッドフィールダーは品田愛斗とリッピ ヴェローゾのコンビ。また同じくU-19で原大智が不在の前線では、前田の相方を矢島輝一が務める。サイドハーフは右にFC東京U-18の芳賀日陽、左に平岡翼。
 今節に臨むにあたり、前田と「三日間同じ練習に取り組んだ」という矢島。事前に「はっきり動いていい」と伝えられており、トップのメンバーが入ったと言えども、コンビネーションに不安はなかった。

 前半開始早々の2分にゴール前中央で直接フリーキックの機会を得た東京は小川が左足を炸裂させる。球筋はいいように見えたが、これは壁に当たり、跳ね返されてしまった。
 そして前半8分、ボールを支配して攻める琉球に主導権を握られたまま東京から見て左サイドを崩され、枝本雄一郎に先制ゴールを許してしまう。金鍾成監督が時間をかけて構築してきたサッカーに凌駕された瞬間だった。

 それでも東京は怯まず、高い位置でボールを奪いタテに速く攻めるスタイルで琉球陣内に攻め込む。13分には小川の右コーナーキックに矢島が頭を叩きつけたが、惜しくも右に外れ、ゴールはならなかった。それでも25分、東京は矢島のシュートを弾き返されたところ、ジャキットが押し込んで同点に追いつく。だが35分、左コーナーキックをニアで防ぎきれず、浮いたボールを西岡大志に決められ、再び1点ビハインド。2-1で前半45分間を終え、ハーフタイムを迎えた。

 ユースメンバー3人と廣末陸のみがベンチに座る東京はセカンドハーフ開始時点での交替はなく、先発メンバーが2点めを狙いつづける。途中、ジャキットを高橋亮に、芳賀を天野悠貴に替え、迎えた後半38分、東京はついに2-2の同点に追いつく。リッピからの浮球をペナルティボックス内で矢島が受けようとしたところ、背後についた琉球ディフェンダー瀧澤修平が手を出しての反則で得たPKをリッピが決めるゴールだった。

 しかしアディショナルタイム、草住晃之介をサイドハーフに送り込んだ東京はこらえきれず、クロスを上げられ失点。首位の琉球を相手にアウエーで勝点を挙げれば大きな自信となるところだったが、逆転勝利はおろか引き分けも逃し、最後のプレーで勝ち越される劇的な敗戦を喫し、沖縄をあとにした。

◆2-2というスコアが双方に火を点けた

 事前の練習が実ったものか、試合中の前田は矢島の動きを見て背後に出るなど連動しようという姿勢を見せ、互いにやりにくさは感じていなかったようだ。
 ただ、こうしてチームが機能した状態を、単にすり合わせができたということではなく、若手選手が向上した結果でもあると、安間貴義トップチームコーチ兼FC東京U-23監督は捉えていた。

ちょうどプレミアEAST第12節FC東京U-18vs.富山第一高校が始まってすぐの頃、小平に戻ってきたFC東京U-23。安間貴義トップチームコーチ兼FC東京U-23監督も同試合を視察。後方に見えるのは、現在順天堂大学でプレーする長谷川光基。

「オーバーエイジがひとり入ってもしっかりと違和感なくプレーするところまでできている気がする。こういう競ったゲームでいい相手に勝つことで自信をつけられると思うので、

(残り 2564文字/全文: 4329文字)

ユーザー登録と購読手続が完了するとお読みいただけます。

ウェブマガジンのご案内

日本サッカーの全てがここに。【新登場】タグマ!サッカーパック

会員の方は、ログインしてください。

« 次の記事
前の記事 »

ページ先頭へ