継続の重要性。走り、ゴールを生みつづけられるか、U-23世代【今週の小平】
◆“視野”に入りつづける
誰にも消すことのできない確定した数字を、9月16日のJ3第23節で公式記録に残したのは、平岡翼と内田宅哉だった。得点以外の諸要素については見る者の主観でなんとでも言えるが、得点だけは誰も否定できない。「オレを使え」と迫るのに、これほど説得力のある材料はない。
ただし、FC東京U-23メンバーの信頼度が向上しているのは、なにも彼らが複数得点を達成したり、SC相模原に大勝したから、だけではない。1点差で勝ったカターレ富山、1点差で負けたFC琉球との試合の内容がよかったからだ。継続していいサッカーをしているから、トップチームの調子がよくないときに「起用してみようか」と、長谷川健太監督の視野に入ってきたのだ。
内田は「底上げはできているんじゃないかと思います」と今週の小平で語ったが、まさにそのとおり。
しかしだからこそ、22日の試合でJ1のメンバーに入ればこれは喜ばしいことだが、もし仮にJ3のメンバーに割り振られたとしても、チャンスが遠ざかったと、焦らないほうがいいのではないか。そしてだからこそ、J3に出ることになった場合には、ここまでの三試合と同様にいい試合を継続し、首脳陣に対して「オレを見ろ」と訴えつづけなくてはいけない。
トップチームの選手たちがなぜ先発できているかと言えば、監督が求める項目の多くを達成し、それらを平均して高い水準で実践しているからだ。それを思えば、一試合だけ、一週間だけではなく、しつこく結果を残していかないことには、J1への路は閉ざされてしまう。矢島輝一の評価が高いのも、やはりJ3やルヴァンカップで得点を重ねてきたからだろう。
◆ブレない平岡翼
長谷川健太監督の「思い切りのいい選手がほしい」「刺激を入れてもいい」という発言に関わりなく、地道なステップアップをつづけている選手のひとりが平岡だ。
「つづけていたからといってチャンスがあるという保証もないですけど、つづけていかないかぎりは、たぶんないのだろう、と。つづけていくことは大事かなと思います。
一回だけなら誰でもできる。これを何回もつづけていけるように。たとえ次、(J1が)だめだったとしても、ブレずに、やることを変えずに、何があってもしっかりやるべきことをやるようにしていきたい」
少しずつの積み重ねが、今シーズンの変化につながっている。蓄積が一定の量に達し、溢れてきたかのような印象がある。
「けがをする前よりも――復帰したときにも言ったかと思うんですけど、
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