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東慶悟「純粋な気持ちが薄れていた」橋本拳人「こういう状況を自分で打開したい」“刺激”に火が点いた青赤軍団、広島遠征に向け気合い【今週の小平】

 

自らこの状況を打開したいと、意欲を燃やす橋本拳人。

◆対処が難しい低迷

 夏場に向け、攻撃ではつなぎのコンビネーションを増やし、守備では前からプレッシャーをかけるだけでなく後方のブロックとメリハリをつけて使い分けるという戦術上の整理をワールドカップ中断期間におこなったFC東京。酷暑の時期は毎節、少しずつ選手を入れ替える“猫の目スタメン”で“ワークシェア”を実践、体力的な負荷を分散しようとしたが、ローテーションについては橋本拳人と田邉草民の離脱でやや破綻。サイドでは東慶悟と大森晃太郎への負荷が高くなりフィニッシュ時の余力に影響したこと、中央では橋本が後方で捌き役となるのを前提に1トップ/2トップにかかわらず髙萩洋次郎がトップ下辺りのスペースでコンビネーションに絡む頻度が減少したことなど、具体的な影響も出てきていた。
 また、コンビネーションに頼り、あえて厳しく言えば“少々持ちすぎ、ヨコに動かしすぎ”ともいえる状態に陥り、タテに思い切って仕掛けるシンプルなよさが消えるという弊害もあった。

 しかし負傷者の離脱や採用した戦術の副作用はあっても、暑気対策そのものはほぼ予定どおりに遂行されていたので、全体を修正することも難しい。低迷する事態に手を打てず6試合勝ちなしとなった背景はこういったものだった。極端に悪い欠陥があれば手を打ちやすいが、予定どおりのサッカーをしていてフィニッシュだけが決まらないという、最高でも最低でもない状態だと、着手するべき“取っ掛かり”を見つけ出しにくい。

 こうした状況に、長谷川健太監督がメスを入れた。
 先週、ベガルタ仙台に敗れた翌16日のJ3第23節をJ1次節のvs.サンフレッチェ広島戦に向けた選考会とし、その結果と今週のトレーニングを踏まえ、先発メンバーを若干名変更する見込みだ。
 長谷川健太監督が「刺激を入れる」と表現していたこの変化のための期間は、主力の選手たちが足許を見つめ直す時間ともなったようだ。

◆勝つための打開策

初心忘るべからず。熱い気持ちを奮い起こす東慶悟。

 東慶悟は勝利から遠ざかっていた日々を思い返してこう言った。
「ハングリーさ、勝ちたい気持ちといった、

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